人間が何かを認識する場合、さまざまな概念を表す言葉が駆使されています。宇宙を含めた世界の認識において、人間は、認識する対象を構成要素に分解して概念とし、数式なども含めて言葉で表現して、言葉を介した概念によって抽象的なモデルとして世界を再構築しているのではないかと思います。
しかし、そこで認識されているのは、あくまでも人間が作った概念によるモデルであって、常に仮説であるという限界を超える事は出来ないということです。このような仮説モデルが真理であるかどうか、絶えず検証にさらされています。このことによって、言葉の持つ概念そのものも変化発展していきます。
例えば、「電子」という用語の概念は、当初は、太陽の周りを回る惑星のように、原子核の周りを回る粒子でしたが、量子力学が出現してから、粒子としての性質と波動としての性質を同時に備えたものとして理解されています。また、「空間」という概念も、ニュートンの時代には、単純な三次元空間でしかなかったのですが、相対性理論の出現により、4次元の時空空間として、さらに複雑で豊かな内容を伴うものになっています。
形式論理学においては、言葉の意味は変化しないものとされていますが、人間が現実世界の認識する過程では、言葉の持つ概念自体も、学問の進歩とともに変化発展していくものと言うことができると思います。