「訊くは一時の恥、知らざるは一生の恥」と言います。人に訊ねることは、ついためらいがちになってしまいますが、必要なときにはどんどん人に訊くべきだと思います。人に訊くことは、単に知識を増やしてくれるだけでなく、さらに大切なものをもたらしてくれます。それは人間関係です。

  人に質問されて不愉快になる人はいません。人に訊ねることの効用は、人に訊ねることによって、(1)その人の知識を評価していることが伝わること、(2) その人への信頼が伝わること、(3) その問題に関する自分の熱意が伝わること、(4) その人の優越感と自尊心を満足させること、などが挙げられます。

  ただし、人に訊ねるには、一定の配慮が必要です。まず、相手の情況に配慮することです。緊急事態でパニックになりそうなところへ、質問に行くようなことのないようにしなければなりませんし、質問を切り出す前に、相手に都合を訊く配慮が求められます。

  もうひとつは、訊ねる内容に関して、しかるべく最小限の知識は習得して行くことです。自分で勉強するのが面倒なので、何でも訊いてしまおうなどと言うのは、もっての他です。しかるべく最小限の知識がどの程度かは一概に言えませんが、そんなに高いレベルのものでないことは言うまでもありません。通常は辞書や事典などで簡単に調べられる程度でよいことが多いと思います。

  また、訊ねることにより、さらに調査したり学習したりするヒントをもらった場合には、それらについては、自分で調査や学習をするようにした上で、分からないことを再度訊ねるというようにすべきだと思います。