姑息術に走る指導はなるべく避けている | 中学入試と医学部入試の道の駅

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小さな子供が健気に全力で取り組む中学入試。将来を掴み取るために必死で闘う医学部入試。予備校で数学を教える私が全力で応援するブログです。

中学受験の勉強では、なるべく模試でのスコアが上がるように指導している。小学生の勉強は調子付けが必要で、テストのスコアが上がると気分よく進んでいくことが多いから。

 

でも、高校生に対する指導では、なるべくそれは避けている。

私も指導歴が長いので、高校の定期試験で出題される可能性が高い問題は分かってしまうのだよね。それだけ丸暗記させておけば、テストのスコアは上がるだろう。本人もそれは楽しいかもしれないし、お母さんにも安心してもらえるわな。私の評価も一時的には上がる。


しかし、それはいつか行き詰る。そういう勉強に終始してしまった人は、大学入試では全く土俵にすら上がれない。もちろん指定校推薦という有難い制度もあるので、それを利用して事実上無試験で入学できるような大学に入りたいという希望であれば、私はそれも戦略上の重要な施策であるので、積極的に姑息術に走る。大学受験は結果が全てだから。

 

しかし、私の指導している生徒は多くは医学部志望なのである。医学部に無試験で入学できる制度は、指定校推薦を含めても殆ど見当たらない。やはり学力勝負になっていく。

 

スコアを無理矢理にでもあげて、勉強を好きにさせて、上達を図るやり方はあり得るのだろうが、最終的にうまくいくやり方ではない。

だったら、好きこそものの上手なれではなく、上手になってから好きになってもらうことにしたい。

むしろ、勉強を好きになってもらう必要なんて全くない。勉強は嫌いで結構だ。諸君のやりたい勉強は、高校課程の内容ではなく医学であろう。

 

偏差値の高い高校に通っていて、評定がとても良くて、学力が全くない例は、とってもたくさんある。別にそれが悪いことではないし、それでうまくやっていけばいい。でも、医学部には行けないよ。

 

いくた