その生徒は、とても元気で明るい高校三年の女の子でした。
化学が苦手ということで指導にあたりましたが、有機化学なんて指導開始から一ヶ月4回くらいの指導だけで、もうほとんど会得してしまいます。全体の復習も込みで二ヶ月くらいしかかからず、過去問演習などもこなし、あっという間に化学を武器にします。
私立医学部を志望していましたから、まあ少なくともどこかに合格すると思っていたのですが。
なんと全滅だったというのです。理由は、実は数学が苦手だったんですって。じゃあ言ってくれたら対応したのに。
その生徒とは、昨年の秋にうちの予備校で再会します。予備校主催の医学部向け模試を受験にきていました。模試の成績は悪くはないのですが、もう一歩。それよりも弱気な雰囲気が明るい彼女を覆い尽くしていることが気になりました。
模試の内容についての分析や、志望校選定の注意点などを伝えたあと、とにかく励まして送り出しました。
そして彼女は今年の受験は大勝利したようです。
私立医学部は、4大学で正規合格、うち一つは特待
驚くべきことには、国立医学部に合格し、更に首席合格、入学式で代表を務めることになったそうです。
能力もそうですが、努力が結実したんですね。
手紙には、予備校で模試を受けたときにはスランプで弱気になっていたと書いてありました。
こんなすごい生徒でもダメなときにはダメなんですね。
でも改めて思ったのは、天性の才能がある人はそれが開花すれば誰もかなわないということです。私としては残念な結論ではあるけれど、天才は仕方ない。別格です。
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