このシリーズ、久しぶりのレポートになります。
 
ついに、行ってきました。
キツネの神社の総本宮⛩️?
 

 
伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)
 
です❗️
 
皇室ゆかりの菊紋の提灯🏮のかたわらに、
堂々たる白狐の姿が(白いかどうかが像からはわかりませんが)あります。
 
そしてあの、インスタ映えする千本鳥居⛩️に入る前(いま訪れると、外国人観光客が90%くらいのイメージです)に、ひっそりと佇む摂社があります。
 
それが、この↓
 
白狐社(びゃっこしゃ)
 
になります。
 
そもそも、このシリーズ、遠江にある古社、
 
秋葉神社(あきばじんじゃ)
 
の祭神である、
 
秋葉大明神(あきばだいみょうじん)
 
が、いわゆる鳥頭人身の烏天狗(からすてんぐ)と呼ばれる姿をしており、なぜかキツネに乗っていることから、そのルーツを探るべく、稿を重ねてきたという経緯があります。
 
そこでついに、キツネについて追究しつづけた結果、たどりついた場所、白狐社。
そんなに大きい社ではないながらも、
一間社春日造りで建てられたこの社殿は、現在
 
重要文化財
 
とのことです。天正のころ、豊臣秀吉が大規模修理を行ったらしく、創建当初とは異なっているようですが。
 
それを、
 
↑ 左から
 
↑右から
 
撮影📸してみました。
 
脇の案内板に、次のようにあります。
 
末社 白狐社
御祭神 命婦専女神
 
(中略)
 
この社殿は、稲荷大神の眷属を祀る唯一の社で、古くは「奥之命婦」「命婦社」と称された。
元禄七年(一六九四)までは現在の玉山稲荷社あたりに祀られていた。
 
 
 
 
 
 
 
神社の裏山=稲荷山(いなりやま)のテッペンにまで、しっかりとキツネ🦊さんが。
標高233メートルのこの場所は、
 
一ノ峰
 
とよばれます。
 
 
 
上記2枚のSHOTは、
 
荷田社(かだしゃ)
 
てす。
 
荷田というのはこの伏見稲荷に関係の深い一族の名字で、江戸時代の国学者で
 
荷田春満(かだの あずままろ)
 
を輩出した一族です。
 
ちなみに、春満の旧宅は、
伏見稲荷大社境内、最初の鳥居をくぐってすぐ南側に、現存していました。
 
↓4枚のSHOT参照。
 
 
 
 
 
 
 
また、時代は平安時代にさかのぼると、
 
弘法大師・空海(こうぼうだいし・くうかい)
 
の母は、この荷田氏から嫁いでいるということです。
 
この稲荷山への参籠を繰り返したという弘法大師の伝説を合わせて考えると、彼が母の実家を修行場にしたということになり、伝説が事実であることの信憑性を高めているといえるでしょうか。
 
ちなみに、あの著名な陰陽師である、
 
安倍晴明(あべの せいめい)
 
の母親も、実はキツネ(白狐)だったという怪異譚も伝わっています。
 
すると、
 
①キツネ(白狐)と女性との関係
②荷田一族の女性と、超人的存在(空海や安倍晴明)との母子関係
 
という、それぞれの共通点が匂い立ってきてしまいます。
 
「キツネの嫁入り」の昔話のように、私たちの感覚でも、人を化かすキツネはなぜか女性であるのが、上記①の連想をさせますし、
荷田一族の血は、密教や陰陽道の頂点に立つ彼らの異能ぶりを生んだことが、上記②のフシギな因縁を感じさせるのです。
 
この神社をつくった一族、すなわち
 
秦氏(はた し)
 
―――この神社で代々神職をつとめるようになった、「秦(はた)」という一字姓の一族のことを考えないわけにはいかなくなってくるのです。
 
つづきは次回。
 
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