病いは気から? | フィラデルフィア ICM 便り

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ソーシャルワーカーの見たアメリカ底辺事情

昨日、病気と薬のことをちょっと書いたあとで、MSNのニュースをチェックしてたら、こんなコラムを見つけました。連載コラムの一記事です。

からだ こころ いのち

妄想があってドクターが癌をでっち上げて彼女を病院に閉じ込めようとしてると信じてたSchizophrenia(統合失調症)を患ってる女性の話。癌で余命3ヶ月の診断だった彼女はそれから3年も生きられたそうです。筆者はこの女性が「ガンなんてない」と信じていた心の効果が身体にも及んで彼女の余命を延ばしたんじゃないのかと語られているんです。病は気からって言いますもんね


私や他の同僚のICMも「どうやってあの体調で、生き延びてるんや」ってな例も見てます。

とにかく色々な病気を患ってる人が多いんです。本人はどこ吹く風ですわ。過酷なホームレス生活を何年も時には何十年もやってるベテラン達は超人です。ていうか、(恐らくは)「声」や妄想に対処するのに全力を尽くしてるので、自分の体調や環境の苛酷さを通常の感覚で捕らえていないようです。


なので、例えば糖尿で血糖値が連日400以上もありながら(正常は70から100前後くらいです)、めまいも何も訴えず(多分、感じず)、医者行きも拒否して今日も物乞いにシェルターから路上へ出勤という人もいる。「400とはえらいことや」とパニってるのはこっちの方。


以前にこの例をチラッと書いたけど、クライアントの一人を胃腸科の専門医に連れて行ったときのこと。

私がこの人のICMになった時点で、すでに肝硬変の病歴が記されてたんです。ドクターがその事を本人と話そうとしたら、このクライアント、

アタシに肝臓はないんよ。だから肝硬変になんかなるわけないだろっ!」と怒鳴って診察を拒否。この人、更に「アタシには心臓もないんだからねっ」と豪語したのです。



そうかいなー。ゾンビと仕事してたとは知らなんだワ叫び



本人の医者嫌いで、このクライアントの肝硬変がいつ始まって、今の状態はどうなのかなんて誰にも分からない状態です。本人はいたって元気で毎日、物乞いに励んではりました。


40代後半から50代っていうのは、このようにメンタルイルネスを患いつつホームレスの状況にある人には体調激変のボーダーラインであることが多いとホームレスケアの関係者はよく感じます。急死がけっこうあるんですよ。不養生の上にその生活環境の挙句で、それまでスーパーマンのごとく酷暑・極寒の中を生き抜いてきた人がパタッと倒れるんです。亡くなった後の検視で長年の高血圧や他の疾患が心臓発作などの突然死を招いたことが分かったりするんです。


くだんのゾンビのクライアントも今、50代後半で最近になっていきなり、色んな症状が出てきました。ボーダーラインを越えちゃったんでしょうか。心配しながら見守ってる日々です。


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昨日の写真で30th Stationというターミナル駅がちょっと写ってたけど、こちらの方がはっきり写ってたので
、アップします。後ろに見える多角形の建物は数年前に出来た全面ガラス張りのオフィスビル。

一度だけ、クライアントと弁護士とのミーティングで、ビルに入ってる弁護士事務所を訪れたことがあります。豪華よー。ビルの上階にあって、眺めも最高。クライアントと二人で「映画の中のオフィスセットにおるみたいやなぁ」と、しばし浸っておりました。