結核 | フィラデルフィア ICM 便り

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ソーシャルワーカーの見たアメリカ底辺事情

インフルエンザが話題の季節ですが、病原菌と言えばヘルスケア業界ではチェックが義務付けられているもののひとつに結核もあるんです。「今どきー」と思う方もあるかもしれませんが、現代でもあるんですよ。昨年のデータは定かでありませんが、この結核は実は昨今、しつこく存在して感染者も結構出てるんです。うちのエージェンシーも毎年春に、結核検査の義務付けがされてます。グループホームも新入居者に検査の義務付けをしている所が多いです。


数年前に私のクライアントの一人に結核陽性の結果が出て(本人に別に症状はなかったんだけど)、ちょいと参りました。



結核は市の特別健康管理課のようなところに発生報告をして、係員が調査に来る段取りになってます。ほぼクロと判定すると結核クリニックに行くように要請されるんです。医師の管理下で薬を半年から一年くらい飲まないといけないので。



結核患者専用のクリニックがダウンタウンにひっそりとあるんですよ。むろん、私のクライアントは一人でいける人ではありません。

て言うことは何かい、私に連れていけということかい、ケッカクの真っ只中に入って来いっちゅうことかい、とビビりましたよー。



すったもんだの挙句、結局、私がご奉仕する羽目になったんですわ。

クライアントを連れて行きましたよ、数回以上。クリニックの中にいるたびに「これはまずい、息をせんとこ。結核は空気感染やから。」とアホな短絡的思考で周りを疑い深げに伺っとったんです。



実際はね、結核で症状が出てしまってる人はほとんどないんですよ。私のクライアントみたいに検査でクロとなり、そこに送り込まれてる人がほとんどで、青白い昔の結核患者の見本みたいな人を見ることはありません。



それと、そのクリニックで学んだのが、来院している患者のほとんどが東南アジアからの移民の人々だっ他ということ。ドクターが言うには、東南アジア出身の人達は現地での医療の不行き届きと健康状態の低さから、結核に感染している、または感染しやすい健康状態になっているケースが多いとのこと。ホントに来院患者の大半がアジア人だったんですよ。



数回クライアントと通うとあきらめちゃって、クリニック内では最小限の注意はしていたけど、余裕も出ました。だってね、考えてみたらクリニックで働いてるドクターやナースの人達は毎日のことなのにね。



後日、訪れたあるクリニックでそんな結核の話をナース・プラクティショナー(医者に近い存在の、名だけはナース。診察・投薬が医者同様に出来ます)にしてたら、その彼女が言ってました。「ああ、結核はね、ヘルスケア関係者は陽性の人が多いのよ。だって毎日、不特定多数の患者と接していれば、知らないうちに菌をもらっちゃってるでしょ。しょうがないわよね。」とサラリと当たり前のように。ううーん、その悟り。そうでんなぁ。

と、何やら納得して帰ってきた。


くだんのクライアントは薬を一定期間、飲む辛抱が出来ずに治療がうやむやになったんだけどそのしばらく後、うまくチャンスをつかんで再度、検査をしたら陰性になってました。ホンマに結核やったんやろか。私も大丈夫でした。やれやれ。


写真は今日、通りかかったダウンタウン南部のある一角にある、インパクトのあるMural(壁画)。壁画に見えないでしょ。



もう一枚は分かりにくいけど、フィラのあちこちで見るFood Truck。屋台です。ホットドッグやチキンサンドといったアメリカンブレックファースト系からチャイニーズフードやフルーツサラダといったのが主流ですが、中近東系やソウルフードなどのトラックもあります。写真のトラックはちょいとショボいので、寂しく見えて残念。今度は、もっと人気のある屋台を撮ってみますね。



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