テコムにした理由

医師国家試験対策用の教材として、主に下記の三つで悩まれると思います。

1. QB
2. Tecom
3. Mec


どれでも良いと思います。自分に合ったものを選び、それなりにやり込めば合格基準に達するはずです。


「でもどれが合っているかわからない」と悩んでいる人へ。


私はテコムにしました。大学が三苫先生の講座を推奨していたからです。勉強の方針が決まらず、六年生の4月まであれもこれも手を出して散々悩んだのですが、ついにゴールデンウィーク直前にTecom一本に絞りました。


周囲は「五年生の三月までにSelectのビデオを一周全て観て、四月からQBを解く」という人が多かったのですが、春休みに予定があったので無理でした。同時に大学でMecを使用している人がほとんど居なかったので、実質的にはQBとテコムの二択でした。


ぶっちゃけ、
「QBを積みあげて無理だと思った…。」



ご存知かと思いますが、QBをA-Zまで積み上げると数十センチ(下手すれば1m近く?)に達するんですよね。なんかもう、終わる気がしませんでした。一応QBをポリクリ中にコツコツ解いてはいたのですが、科の実習期間中に一冊終わることはほぼ無かったです…。

テコムの方がまだ、テキストを積み上げた時に12-3cm低かったのです!なので、散々悩んだ挙句、六年生の四月末に、三苫先生に群杯が上がりました。


阿保みたいな理由だと思われそうですがそんなもんです。

テコムも問題数的にはあまり変わらないんですけれどね、QBと。イリュージョーン…

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テコム・ビデオ講座のメリットを挙げてみました。

1. 分量が少ない。

「QBに比べて、解説が甘い」
テコムの弱点として、Selectの解説が詳しくないことが良く言われています。

確かに、QBと比較するとその通りだと思います。特に、勉強を開始したばかりの時期は、わからない事が多すぎて、四方八方に手が伸びていました。今から思えば、当時は全てを知らないと解けない気がして、あまり重要でない情報も丸覚えしようとして破綻してたんです。

ですが、問題を解くのに、問題文の内容を全て知っている必要はありません。


国試で点数を取るために必要なことは、「他の受験生が全員知っている、疾患特異性の高い所見を頭に叩き込むこと」です。


例えば、Wegener 肉芽腫症。
鼻閉感、半月体形成、関節炎、発熱、CRP↑など、さらっと挙げただけで色々な所見があります。鑑別疾患も多々あります。ですが最低限「MPO-ANCA」が問題文に書いてあることを見落とさなければ、ほぼ診断できてしまう。

アデノウィルスについてもそうです。流行性角膜炎(はやり目)がアデノウィルス8型なのは常識かと思いますが、受験生全員が、他のアデノウィルスの型と疾患(3,7型 咽頭結膜熱、11,21型 出血性膀胱炎、3,4,5,7. 呼吸器感染症 etc)を覚えているわけではないのです。


プラスαのあまり重要でない知識を3つ入れるより、重要な、確実に落としてはいけないポイントを2つ拾う。無駄な労力を掛けるのはやめた方が良いです。馬力だけでなく、賢い勉強法を模索すること。


「全部覚えたら全部忘れる」by MTM




で、「テコムかQBか?」という議論に戻ります。

テコムはQBと比較し、やはり情報量が少ないです。ですが、裏と返せば「Selectは最低限に必要な解説で必要な知識を網羅している」とも言えるのです。


QBの解説に書いてある膨大な知識を、全て覚えられますか? あなたは情報の取捨選択が得意な人ですか?


もしあなたが完璧主義で、真面目で、清書を読んで、ノートに逐一まとめるタイプの人間でしたら(過去の私です)、ビデオ講座をお勧めします。取捨選択の苦手な人間は、自力でQBのページを読むより、国試を知り尽くしている予備校に丸投げした方が迷子になる確率が低いです。

分量が少ないからこそ、必要なポイントだけを拾うことが出来る!これがビデオ講座の長所だと思います。完璧主義に走りがちな人は、敢えてビデオ講座をお勧めいたします。