私の父が数年前、交通事故で大怪我をし、しばらくの間、入院することになることがありました。

 長期臥床とまではいかないものの、それまで活動的であった父にとっては、リハビリはあったものの、ほとんど動くことがない病院生活。

 退院して、父のかかりつけの総合病院の主治医に、事故以来、食欲がなくなった。どこか悪いのでは?

ということで血液検査、アルブミンは少し低いものの、貧血もなく消化器系の病気はないとの事。

 血液検査の結果表のコピーを頂いて、診察室を出て、よくよく見ると、CK(クレアチニンキナーゼ)が約50のLow、事故前は100くらい。

 明らかに運動不足による食欲不振、フレイルが始まっておりサルコペニアに移行する恐れがある。

 それから、病み上がりということで少し過保護になっていたのを止め、用事を頼んで積極的に動いてもらい、直後にはアルブミンの上昇とCKが80くらいに。

 高齢者で、低栄養やフレイル、サルコペニアの兆候として、アルブミン、CKの低値は見逃せないと実感した。

 余談ですが、高齢者でサルコペニアの兆候が出ている場合、血清クレアチニンは低く出るので、それを元にしたeGFR(糸球体濾過量)は高く出てしまい、結果として慢性腎臓病を見逃してしまいます。

 そうした事を防ぐ為には、年に1度くらい血清シスタチンCを検査することを勧めます。