ダイハツ・ハイゼットトラック | ~The world’s playground〜

~The world’s playground〜

10年間のフィリピン暮らしを経て、2018年夏から日本復帰。
クルマとバイクと、ときどきギターがつたない趣味です。
まつわる思い出と、今感じてることを。

近頃、キャンピングカーや改造ベースとして何かと人気の高い軽トラック。




2014年にフルモデルチェンジを受けた現行ダイハツ・ハイゼットトラックに試乗する機会を頂きましたので、ちょいと記事にしてみます。







試乗したのは「スタンダード」グレードのパートタイム4WDで、エンジンはVVT(可変バルブタイミング機構)付きのKF型N/Aエンジン搭載車、5MT仕様です。




このハイゼットトラックは、良い意味で「軽トラだなぁ」と思わせてくれる楽しい運転感覚でした。






まずは加速について。



1速は発進専用、青信号でスタートさせて交差点を渡り切るまでにはすでに3速に入っている、という低いギヤ比です。



タコメーターがないので大まかですが、1速20km/h、2速40km/h、3速60km/hまでが各ギヤの守備範囲です。







スピードの伸びはないものの、このギヤ比により動きはまったくストレスを感じさせない活発なもの。



そして3速は15km/h程度からでも加速が可能で、そのフレキシブルさは昔乗っていたジムニーJA11を彷彿とさせるものでした。





ハンドリングに関しては、やはり前輪の真上に座るキャブオーバー型ゆえ、それなりにピッチングはあるし、145R12の貧弱なタイヤと相まってちょっとスリリング。



リヤリジッドのリーフスプリングは、昔から変わらずトラクションが抜けやすく、2速で登る雨の山道などでは、カーブで内輪が盛大にホイルスピンします。



ちなみにハイゼットトラック4WDは5MTのみ、副変速機が付いています。(4AT車の4WDは副変速機ナシ)



さらにリヤデフロックまで付いてくるという本格仕様なんですね。






ただし、ハイゼットトラックの走破性が高いかと言えば別にそうではなく、先述のトラクションの抜けやすいリヤサスを、4WDとリヤデフロックで補う、と言った方が正しいかと思われます。



豪勢に副変速機まで付いていますが、それが活躍できる悪路までは踏み込めないだろう…と、そんな気がします。



ただ、ハイゼットトラック4WDは、本来の目的である砂利の坂道や苔で滑りやすい農道などでは、充分な走破性を見せてくれるでしょう。



余談ですが、軽トラに4WDを組み合わせたのは、1980年のスバル・サンバーが初でしたね。





最近のクルマは、猫も杓子も「安全性」を前面に押し出した宣伝文句ばかりでつまらないですね。



そんな時代にあって、余計な制御が一切入ることなく運転を楽しませてくれるハイゼットトラックは稀有な存在です。





ひとつ驚いたのはその燃費で、16.8km/Lを記録(❗️)。



60キロ程度の距離の一般路(エアコン使用)を満タン法で計測したに過ぎませんが、活発な走り+好燃費はかなり魅力でした。



自分が普段乗っているワゴンR(MH22S、4AT)も燃費は17km/Lほどです。



MH22Sの加速はかなり鈍い部類で、好燃費と反比例なのかなぁ…くらいに諦めていました。



ワゴンRでもさらに古いMC系はもっと活発に走ってくれますし、いったい何なんでしょうね…?





今回の試乗は丸1日で250kmほどを走りましたが、「軽トラ=運転が楽しい」の図式は健在だった次第です。



段々と運転が慣れてきたころに気がついたのですが、このハイゼットトラック、なんとヒール&トゥが可能なペダル配置でした




意図的にこの配置にされたのでしょうか(笑)。







L.S.D.を組み込んで、もう少しハイギヤードにすれば、なんだか楽しいマシンになってくれそうですニヤリ



以上、ハイゼットトラックのトピックでした。