すいません、仕事の締切が迫っていて、スイス戦の感動を詳しく書けません。でも、これだけは書いておこう!
小野寺歩選手 。あなたのスキップとしての資質は、世界のトップチームにまったくひけをとらないものでした。時々、自身の不調で苦しんだ時もありましたが、それでもチームが一丸となって勝ち星を挙げて行けたのは、それはひとえにあなたがリーダーとして信頼されているからに他なりません。そして、チームの危機を何度もスーパーショットで切り抜けてきたのも、あなたの力です。
常呂町から青森へ出てきて、月収12万円とも噂される不安定な嘱託の身分で、トリノ出場のため頑張ってきたことが、ようやく報われたのです。一線を離れる、と言いたい気持ちもよく分かります。見ているだけでも、あれだけハードなゲームを時には一日2試合もこなしたのです。その疲労は想像がつきません。とりあえず今はゆっくり休んで頂きたい、という気持ちです。
ただ、あなたの活躍が日本のカーリング環境を良くしていく事は間違いありません。次々に生まれるであろう若手のために、また心を鬼にして厳しく指導して欲しい、と願っているのは私だけではないはずです。
林弓枝選手 。同級生として、小野寺選手をサポートする側に回っての奮闘、ご苦労様でした。スキップの苦悩を一番に受け止めていた姿を見て、「小野寺さんには林さんがいなければ」と、テレビで見ていた多くの人が思ったと思います。実況アナウンサーをして「100%の林」と言わしめた、その正確無比なショット技術。その卓越した能力を、今後も存分に発揮して欲しいと願うばかりです。
本橋麻里選手 。ご存じ、マリリン。あなたのりりしい表情から生まれるヒット(マリリンショット)は、チームの活躍に大いに貢献しました。トリノの中継スタッフからも明らかに気に入られ、いつもアップで撮られていた横顔は、多くの男性カーリングファンを生み出しました。
目黒萌絵選手 。スキップ経験者でもあるあなたは、リードの重責を理解し、そしてその重責を立派に果たしてくれました。あなたのコーナーガードが日本チームに何度「ながれ」を呼んだことか。失礼なマスコミはあまり注目していないかもしれませんが、あなたがチームにいるからこそ「チーム青森」は大崩れしなかったのです。
寺田桜子選手 。リザーブとして難しい調整をこなし、ときには試合にも出場してチームの不振をリカバーした功績は、日本チームの粘りを生み出しました。表立った活躍の場こそ少なかったのですが、あなたがいつも万全の準備をしていたからこそ、4人は精一杯のエネルギーを発揮できたのです。今回の悔しさを、今後「チーム青森」でどんどん晴らして下さい。
実況の刈屋富士雄アナ (NHK)。本橋選手の愛称「マリリン」普及など、その並々ならぬ思い入れは、NHKという枠を飛び越える大活躍でした。「前畑頑張れ」に始まる五輪中継史において、あなたは「栄光への架け橋だ!」につづく名実況を、私たちの記憶に残してくれました。
解説の小林宏さん 。あなたの卓越した解説技術、初心者への分かりやすい説明(河村アナのようなとげとげしさがなかった)、選手への尊敬と愛情、そして日本選手へのふつふつとわき上がる肩入れ。すべての点で見事、の一言です。私がもし山梨に住んでいたなら、あなたのクラブでカーリングをやりたいと思ったでしょう。
スタジオから熱いコメントを語った藤井康生アナ (NHK)。入局赴任地が常呂町を管轄に含む北見放送局だったあなたは、常呂町でカーリングが産声をあげた、まさにその時代を知っていらっしゃいます。イタリア戦やスイス戦のダイジェスト放送で語ってくれた、冷静な語り口調ながらも確実に視聴者に届いたカーリングの発展と普及を願う言葉は、他人事のような首相のコメント とは大違いでした。
あなた方が蒔いた種は、「カーリング」ブームともいえる熱狂を呼び起こし、不振続きの日本勢のなかで爽やかな旋風を巻き起こしました。
女子フィギュアスケートの活躍で、一時「カーリングブーム」は影を潜めるかもしれませんが、でも大丈夫です。長野五輪の「涙のスキップ」敦賀信人選手 の事が今でも憶えられているように、トリノ五輪での日本カーリング女子チームの奮闘は、永く語り継がれていく事でしょう。
そして、藤井アナが熱く語ったように、小林さんが私財を投じて願ったように、日本でカーリングを楽しむ機会が広がる事を、施設が増える事を願います。誰も使わない道路に使うお金があるなら、スポーツ施設を増やせ!裾野を広げよ!と願います。
感動とか夢とか、そういう抽象的な言葉ではなく、多くの人々にカーリングの面白さを広めてくれて、ありがとう。