主人公・宙(そら)には母親が二人いる。宙を産んだカノさんと、育ててくれたママ。
母親らしさのないカノさんと暮らし始め、「ふつう」ではない家族構成の中で、戸惑ったり、我慢したり、ときには爆発したりする宙を、美味しい料理で包み込んでくれたやっちゃん。大人だからと言って強いわけではない。子どもだからと言って何も分からないわけではない。
それぞれが寄り添い合い、支え合って、それぞれにとっての「家族の形」を作っていく。
あれ、子どもが主人公の話?と思いながらなんとなく読み始めたのだが、1話ごとに数年単位で時が経過し、どんどん展開するストーリーに、いつの間にか引き込まれてしまった。
そして気がつけば涙している自分に驚いた。特に第三話は、ボロボロ泣きながら読んでいて、自分で引いた
涙腺が壊れてるな![]()
出会いと別れを繰り返す中で、寄り添ってくれるのはいつも、誰かが誰かのために作ったごはん。
・・・みたいなのはよくあるストーリーなんだけれど、ハードな境遇の人たちが大集合したようなこの物語の中で、「おいしいごはん」はひときわ重要な心の拠り所になり、未来への希望につながっている。
『52ヘルツのクジラたち』の作者さんだったんだと後で知った。
あの物語もかなりハードだったな。
それにしてもブログのテーマ、分類し過ぎて自分でも訳分からなくなっている![]()