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目を覚ましたら見慣れた天井がそこにあった。
ガシャン
静かな朝に無風流に大きな破砕音が鳴り響いた。続いて――
「邪魔すんぜー!」
私は急いで居間へ向かった。
「あら、どういう風の吹き回し?」
魔理沙はちょこんと居間のソファに座っている。
「あぁ、邪魔すんぜ。」
その様子に私は気持ち悪いほど違和感を覚えた。目眩まで起こしそうだ。
「‥‥‥まぁ、待ってなさい。今お茶淹れてあげるから。」
私は紅茶とクッキーを少し用意して、居間へと戻った。
「今日はなんのようできたのかしら?異変解決ならお断りよ。」
「いや、そうじゃないんだ。今日は話があってきた。」
「話?また碌でもないものじゃ――」
「エシラはどうしてそんなに独りなんだ?」
ガシャン
私は目を剥いて魔理沙をみた。睨んだといってもいいだろう。はずみでティーカップを落としてしまったらしい。
「――なっ、あ――」
「エシラ――」
魔理沙は帽子を目深にかぶり、表情を見せてはくれなかった。
待て、魔理沙は鮮やかな金髪だったはずだ。なぜ銀色に
「――戻っておいでよ。」
魔理沙は両手をこちらに伸ばしてきた。首を掴まれたと気づいたとき、顔がのぞいてきた。
「神‥‥綺っ‥‥‥!!」
私は目の前が真っ暗になった。
「うあ‥‥‥‥‥‥」
最悪な寝覚めだ。頭がぼうっとする。
どうやらまだ夜中らしい。わずかな月明かりが天窓から降り注いできた。
私は水を飲みにキッチンへ向かった。途中居間を抜けたが、変わったところは何一つなかった。自分で言うのもなんだが綺麗で整った部屋だ。
ガタン、と、不意に寝室の方から物音が聞こえてきた。
「や、やぁ。こんばんは。」
「神綺!!」
急いで寝室へと戻ったら、銀髪を中途半端にサイドテールにしている女性が立っていた。
「何の用!?」
直近の夢のこともあって、つい非難めいた口調になってしまった。
「ちょっと貴女が気になっちゃってね。どう?元気にしてる?」
そんな私の態度にも気を悪くした様子はないようで少し申し訳なくなってしまった。
「まぁ、まぁってところかしらね。お茶淹れてきましょうか?」
「いいや、それよりも話したいことがあるんだ。」
あっさりと断られて私は少し肩透かしを喰らった気分だった。
「何?」
「どうしてエシラはそんなにつながりを断っているんだい?――」
「―――っ!!」
私は訳が分からなくなった。やはり夢の正体は神綺なのか?だが、こんなことをやる理由が見つからない。神綺は魔法を使ってまで徒に他人を惑わすようなことはしない。
「――こっちは居づらいだろう?」
突然、神綺の背後にある窓が弾けるように砕けた。遅れて猛烈な風が吹き込み、私は手を目の前にかざした。
そこで私の意識は途切れた。