前の仕事を辞める時は、貯金やら何やらで200万くらいあったので、半年ほど仕事を休んでいた。その間にヘルパー2級の資格を取った。お年寄りと接する機会が多かったので、何となく介護に興味を抱いたのと、転職もラストチャンスだと思ったので、過去に経験のない職種に挑戦しようという気持ちがわいてきたからだった。

最初はきつかったが、いつの間にやら上から数えたほうが早いほどのベテランになり、施設の方針に逆らい続け、イエスマンの後輩たちに抜かれまくり、退職した。

理想論などという青臭い理屈を並べてきたつもりはない。

ただ、この施設に自分の親を入れたいか、自分がいつかお世話になりたいところか…ただそんな自問自答にどうしても答える気にならなかったのが大きな理由である。

社会福祉法人の特別養護老人ホームは、営業なんぞしなくてもわんさかお客様がやってくる。待機待ちという状況が生まれて久しい。

だから営業努力をしない。

特変なし・事故なし・けがなし…それだけに気を付けていて、上司の言うことにはいはいとしたがいさえすれば、そこそこの給料がもらえる仕組みなのだ。


…まあそんな親方日の丸体質につかるには6年という月日は長すぎたんでしょうな。

精神的にも肉体的にもボロボロな状況で、半分発作的に辞表をたたきつけることとなった。


(つづく)