ワンダー・ボーイズ | 【シロい人の映画blog】素足で歩こうよ、靴なんて履いてないでさ。

ワンダー・ボーイズ

★★★★☆


「私は落ちなかった。それ以降もずっと」


マイケル・ダグラス、トビー・マグワイヤ出演作品。

この映画の何が魅力なんだろうなぁ、と今考えてる。
実は、気に入って3回くらい観ている。
でも、良さを上げろと言われても、即答出来ない。
だから、探り探り書くしかない。

主人公は文学の大学教授。傑作を一つ出したままで停滞してしまっている作家でもある。
もう一人の主人公というべきはそのゼミの自閉症傾向の学生。
物語自体は、パーティの終わりに、学生が浮気相手の夫の犬を殺してしまう。
大学教授の主人公も居合わせていたため、それを隠そうとする。
そこから、嘘や隠し事のために、ただでさえ拗れ気味な人間関係が更にややこしくなってしまう。


まぁ、人間関係の絡みと会話が面白いんだろう。
会話の流れのチョイスは知的で惰性的、そして皮肉めいたクールなチョイス、と表現してみよう。
そして、才能を見出して貰える過程や、人生の再出発を始めるきっかけや気力を取り戻す、そういうところが観ていて暖かく感じるからだろうか。
吹っ切れる爽快感。
間違いないのは役者の魅力。この作品は、役者如何でどうにでも転がる映画でもあるだろう。


何故、確かに存在するはずの魅力がわかりにくいか……。
もしかすると、こういう映画の雰囲気こそ僕的で、だからこそ、客観的に観れていないのかもしれない。

そんな気がする。