先々月、妹と母親が家に遊びに来たときに日本の小説を色々持ってきて、とリクエストしたのだけど、本当に色々と持ってきてもらい、しばらくずっと楽しめた。


子供のころから親が持っていた海外の小説に親しみ、中学生でトルストイ、モーパッサン、チェーホフなんかを呼んでいた自分としては日本の小説は夏目漱石と村上春樹以外全く読んだことがなかったのだけど、たまに持ってきてもらうととても面白い。さすがに2年以上アメリカにいると英語の本を読むのはさほど苦にならないけど、やっぱりリラックスしたいときには日本語の本だ。こっちでは日本語の本は日本で買うのの3割り増しくらいだからほとんど買わず、村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」も英語で読んだんだけど、日本語でも難解な本は英語だと更に意味不明になるので日本語で読めるのは本当にうれしい。


今日はその書評をいくつか。


村上春樹「アフターダーク」


今回10冊くらいあったなかではこれが一番面白かった。映画っぽい視点で描かれる一晩の物語はかっこいい文章と印象的なシーン、魅力的な登場人物とどれをとっても最高。文体が優れている本(ストーリーの面白さに頼らない)はほんと何度でも読めるし、飽きない。字を追うだけで自然に画像が目に浮かんでくるのがすごい。


天童荒太「悼む人」


この人の本は初めて読んだけど、考えされられるストーリー。人の死をテーマに据えたむちゃくちゃ暗い話だけど

生と死の関わり方について一つの考え方を提供している。とても丁寧な語り口で話す登場人物たちはなんだか現実離れしてる気がするけど、しっかりした世界観に基づいて書かれているので、一度入り込んでいくとはまる本。


東野圭吾「流星の絆」


ほんと、テレビドラマをそのまま本に書き起こしたような内容で、非常にテンポよく、リズムよく、楽しく話が進んでいく。基本的には推理小説っぽく、意外なストーリー展開が命の話なんだけど、最後まで飽きずに一気に読める。2度読み返す気は全然しないけど、娯楽作品としてとてもよくできている。


教科書じゃない本を沢山読めるのは本当に幸せだ。持ってる数少ない小説はどれも3回は読んでしまっているので、重いのに沢山本を持ってきてくれた母と妹に感謝したい。