1996年、クロトー博士等のノーベル賞受賞によって脚光を浴びたフラーレン。炭素原子60個が球状に配置されたサッカーボール状構造の化学物質です。その優れた活性酸素捕集力から、基礎化粧品に配合することにより、肌トラブル対策やアンチエイジング目的に有効であると考えられています。
化粧品原料として、フラーレンをPVP(ポリビニルピロリドン)によって水中に分散させた水溶性フラーレンと、フラーレンをスクワランに分子溶解させた油溶性フラーレンの2種類があります。多くのフラーレン化粧品では、水溶性フラーレンを使用しています。
フラーレンの美容効果については、県立広島大学 の三羽信比古教授 とVitamin C60 Bio Reserch Corporation によって精力的に研究されており、結果、ビタミンCの125倍もの抗酸化力や、プラセンタの800倍強力なコラーゲン生成促進力を示すことが分かっています。さらに、美白作用やその他の様々な作用が確認されています。
いくつかの研究例を紹介します。
ラジカル(肌トラブルや肌老化の元凶となる活性酸素等)に対する作用を下図で説明します。紫外線照射で発生した皮膚細胞のラジカル量をフラーレン有無で比較すると、フラーレン無(左側)はラジカル量が増大する一方、フラーレン有(右側)では低いままです。これは、フラーレンによってラジカルが効果的に捕集・消去されることを意味します。
細胞死に対するフラーレンの作用を紹介します。下図は、細胞死抑制度合いに対するフラーレンとビタミンCの効果を比較したグラフです。フラーレン(左側)では細胞死が明らかに抑制されるのに対し、ビタミンC(右)ではほとんど抑制されません。この研究から、フラーレンとビタミンCには125倍以上の能力差があることがわかっています。
メラニン顆粒(シミやソバカス、クスミ等の原因物質)に対してもフラーレンは効果的に作用(美白作用)します。下図で、フラーレン無(左側)ではメラニン顆粒が多量に生産されメラニン細胞全体が黒っぽく変色していますが、フラーレン有(右側)では黒色のメラニン顆粒が大幅に減少しています。
この他にも、フラーレンには化粧品成分として好ましい特徴がたくさんあります。それらについても、後々、このブログで紹介していくつもりです。ちなみに、ジープラス化粧品でフラーレンを配合しているラインナップは、GFローション50(化粧水) 、GFローション100(化粧水) 、GFエッセンス(美容液) 、GFクリーム(クリーム) です。
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