【急告】イソジンで被爆は防げません!! | 薬剤師発!健康へのブログ

【急告】イソジンで被爆は防げません!!

保険薬剤師の米澤よしゆきです。

原発事故による被爆の危険性から、メールやネットを中心に

 「イソジンうがい液を飲んだら被爆しない」 

という情報が流れています。


 絶対にやめてください。 


今、僕のブログ、メール、facebookに十数件、

この情報は本当ですか?

というメッセージが届いています。

もし、皆様の周りにこのデマを信じる方がいらっしゃったら

止めてください。


なぜこのような情報が回ったのか?
イソジンではダメな根拠を下記に述べます。

原発で臨界事故が発生した場合、ヨウ素、キセノン、クリプトン等の
放射性物質が放出されると言われていますが、なかでも、放射性ヨウ素
(131I)は、放出される割合の最も高い放射性物質で、大気中に
広範囲に拡散しやすい上、呼吸や飲食により体内に吸収されやすいため、
内部被曝(体内での被爆)を起こす物質として特に注目されています。
そして被爆の箇所は甲状腺です。

被曝する前に放射能をもたないヨウ素を服用し、甲状腺をヨウ素で飽和
しておくことで、放射性ヨウ素に被爆しても甲状腺には取り込まれず
予防的効果が期待できる・・・という理屈なんですが、

この場合の予防的に服用するヨウ素は「ヨウ化カリウム」という医薬品です。

いわゆる「安定ヨウ素剤」というもので、イソジンの成分「ポピヨンヨード」
とは全く違います。
イソジンに含まれるヨウ素は微量であることや、ヨウ素以外の成分で
口やのどの粘膜が炎症を起こすことが予想されます。

以下は「独立行政法人 放射線医学総合研究所」の3/14の声明です。

放射性ヨウ素が大量に体の中に入った場合、
健康への影響を低減するために、内服薬である『安定ヨウ素剤』を医師が
処方する場合があります。
市販品としてヨウ素を含んだものはたくさんあります。
ヨードチンキ、うがい薬、のどスプレー、消毒用せっけん、ルゴール液など
です。
これらを内服薬である『安定ヨウ素剤』の代わりに飲むのは絶対にやめて
ください。

理由は以下のとおりです。
・うがい薬などの市販品は内服薬ではありません。これにはヨウ素以外の成
 分が多く含まれ、体に有害な作用を及ぼす可能性のある物質も含まれます。
・たとえ飲んだとしても、ヨウ素含有量が少なく、放射性ヨウ素が集まるの
 を抑制する効果がありません。

わかめ等の海藻にもヨウ素が含まれますが、これらも効果がありません。
・ 含まれる安定ヨウ素が一定ではなく、十分な効果を得られるかは不明です。
・ コンブなどは良く噛まなければならず、消化過程が必要であり、吸収まで
  の時間がかかります。

以上のことから、消毒剤やうがい薬などのヨウ素を含んだ市販品は、『安定ヨ
ウ素剤』の代わりに飲んではいけません。また海藻等を食べても十分な効果は
ありません。

『安定ヨウ素剤』を医師が処方するものです。原子力災害などの緊急時に、
指定された避難所などで服用指示があった場合のみ、服用してください。



本文はこちら
http://www.nirs.go.jp/data/youso-1.pdf