深く知らない人に嫌悪されがちな音楽ナンバー1それはヘヴィメタル。

ギャーギャー叫びゴリゴリギターをかき鳴らし悪魔やら地獄といったワードを連呼するむさ苦しいオッサンたち。

BGMにもなりゃしねえ。

 

じゃあ何でこんなに大きな文化として発展しているのか?それは結局正面から向き合えばいい音楽だとわかるから。

ブラックサバス師匠がその基礎を作りジューダスプリースト兄さんやアイアンメイデン兄さんによってロックから発展したハードロックのさらなる発展形として生まれたヘヴィメタル。

今では多様化を極め上述したようなヘヴィメタルに対するイメージからはかけ離れたものも多数存在しますが、とりあえずアイアンメイデンいいよ。

 

といわけでご紹介しますは驚異のフロントマン、ブルース・ディッキンソン脱退から7年、驚異のフロントマン、ブルース・ディッキンソン復帰第一弾アルバム。2000年登場。

 

『Brave New World』。

溢れ出すヘヴィメタル感。

 

このジャケットの化け物、名をエディと言いまして、アイアンメイデンのアルバムジャケットに必ず登場するゆるキャラなのですが、ヘヴィメタルの悪魔的イメージを推進させ新規のファンに手を出しづらくさせているのに一役買っております(このジャケットはまだましな方)。

 

さて中身。一瞬でアイアンメイデンと判る個性的すぎるサウンド。まさかのトリプルギターにギターのように主張するベース、硬質なドラム、そしてヘヴィメタル界最高のヴォーカル。

年々プログレッシヴ要素が強くなる彼ら。この時点でアルバムの大半が長尺で複雑な展開を持つ曲で占められております。

 

ただそんな表面上の情報などどうでも良いのです。

そんなことよりこのアルバム全体を覆う退廃的な空気は何?何なの?

アルバムタイトル『Brave New World』、そしてジャケットは現在の文明が発展したような未来都市の姿。足りないものなど無さそうな世界。

なのに音から見える景色は何もない荒れ果てた世界。

 

ジャケットでは未来都市の上空に巨大なエディの姿があります。

もしかすると彼らの言うBrave New Worldとはある種の皮肉で、合理的で便利性ばかりを求めるあまり心を失った文明に対して神(エディ)の裁きが下り、まっさらな状態に戻った後の世界のことを言っているもかも知れません。

そうなるとアルバム全体の流れにもどこかストーリー性を感じずにいられなくなります。

『The Wicker Man』で激しく幕を開け、『The Thin Line Between Love & Hate』で虚しく幕を閉じる。激しい裁きの後の何も残らない世界。

そして西暦2000年という数字の持つ歴史的な意味。

アイアンメイデンによるこれは未来への警告、予言なのかも知れません。

 

 

私は一体何を書いてるんでしょうか。

 

 

とにかくアルバムの持つ意味、解釈などそれぞれとしまして、この『Brave New World』、ヘヴィメタル界屈指の名盤であると僕は思っているのです。

 

ヘヴィメタルにあまり良いイメージをお持ちでない方もこのアルバムの世界感を目の当たりにすれば一つの築き上げられた芸術であることがわかってもらえるはずとか言っときながら初心者には全く優しくないアルバムですけどねハッハー。

 

おやすみなさい。