極寒のソウルから無事に帰ってきました。
私達が行った日は、ソウルでもこの冬一番の寒さだったようで、空港から外に出て外気に触れた途端、まるで冷凍庫の中に入ったかのような冷たさを感じました。
劇場周辺や明洞の街や南大門市場をねり歩く時は、あまりの空気の冷たさに「肺炎になっちゃうよ~」と思うほどでした。
でも寒さよりも楽しさいっぱいの大満足な旅行となりました。
さて、一番の目玉の韓国版「ジキルとハイド」ですが、予想通りというか、いえそれ以上に素晴らしかったです。
恐るべし、チョ・スンウ!!
凄いぞ、チョ・スンウ!!
な~~んて、素晴らしい、チョ・スンウ!!!
動画やCDでだいぶイメージしていったつもりだけど、そんなもの、あの声、あの歌、あの演技を目の当たりにした途端ふっとんじゃいました。
劇場の音響が素晴らしかったのもあると思いますが、それにしてもその迫力は凄かったです。

劇場は昨年「オペラ座の怪人」ワールドツアーが上演されたところと同じ、芸術の殿堂(イェスレチョンダン)のオペラ劇場で上演されました。
1~4階まであり、全部で2340席という大劇場です。
これは劇場ロビーから撮ったもの。
今回も巨大な垂幕が4階から下がっていました。

チケット売り場前の看板です。

ロビー中央に設置された大きな衝立。
この前で皆、写真をバシバシ撮っていて開演前はかなりごった返しました。

主要キャストの巨大ポスター。
左からルーシー役(Wキャスト):イ・ヨンミさん、ジキハイ(Wキャスト):リュ・ジョンハンさん、エマ役:イ・ヘギョンさん、ルーシー役:キム・ソニョンさん、ジキハイ役:チョ・スンウさん
私が観たのは右側のお三方でした。
チョ・スンウさんの素晴らしさばかり言ってますが、エマ役のイ・ヘギョンさんも透明感のある綺麗なソプラノでしたし、キム・ソニョンさんの声量の凄さには圧倒されました。
ほんとに鳥肌ものですよ。
余談ですが、「オペラ座の怪人」韓国キャストCDのラウル役:Ryu,Jung-Hanさんは今回ジキハイ役ですし、クリスティーヌ役:Lee,Hey-Kyoungさん は、エマ役にキャスティングされてます。
アンサンブルの中にも歌唱の光る方がいたし、ジキハイカンパニーは実力派揃いでした。

衝立の横にハイドとエマの衣装が展示してありました。
チョ・スンウの何が一番凄かったかと言うと、やっぱりジキルとハイドの演じ分けがはっきりしてたということ。
ジキハイナンバーは歌い上げるものが多いんですが、その難しい曲でもジキルとハイドの声が混ざることがなく、完全に分離されてたのはほんとにスゴイです。
ソフトな印象の彼のどこから、あんな凄まじいパワーが溢れ出てくるの?って感じでした。
最初から最後まで力を緩めないんですよねー。
全身全霊の演技、声量、声の伸び、どれもこれも素晴らしかったです。
帰宅したら、某所で教えて頂き注文していた、イーサン・フリーマン主演の「ジキハイ」ブレーメン盤が届いていました。
こちらも楽しみです。
今回も長文レポができました。
文章が稚拙すぎて感動を十分お伝えできないのがもどかしいのですが、興味のあられる方はどうぞ。
【第一幕】
<病棟>
動画とCDでチョ・スンウさんの甘い声は聴いていたけど、生の声はどんな感じなのだろうか?と期待でいっぱい。
冒頭の『Lost In The darkness』は、哀愁に満ちた低音の声が切なく響いてきて、なかなか魅力的な声。
もう、この時点でかなり魅了されていた。
<ロンドンの通り>
『Facade-嘘の仮面』・・・アンサンブルのまとまりのある重唱がとてもエネルギッシュに響いてきた。
まるで、「レ・ミゼ」の民衆を観てるような感じ。
その中で大司教役の方の迫力ある高音が客席いっぱいに伸びる、伸びる、伸びてくる~~。
ひゃ~、凄いっ!!のっけから圧倒された。
ジキハイの幕開けにふさわしいパワフルな歌声だった。
<セント・ジュード病院>
ジキルと大司教、伯爵、公爵夫人など理事会のメンバーが、ジキルが発明した薬の治験許可をめぐって言い争う場面。
スンウジキルの演技は最初から激しい。
全身で感情表現して訴えていて、鹿賀さんの演技とは対照的だった。
親友のアターソン役の方は、禅ちゃんアターソンと比べると老けている。
老けメイクなのかな?
スンウジキルとは、まるで親子みたいだった。
<リージェント・パークのダンヴァース・カルー卿邸>
エマ役のイ・ヘギョンさんは、声に透明感があってとても綺麗なソプラノである。
可憐な雰囲気だが、歌はしっかりと歌われていて安定感があった。
高音の伸びも天使のように美しく響いてきた。
「あなたのクリスティーヌが是非、観たい!!」と思っていたら、後で韓国盤CDを見て、クリスティーヌ役だったと判明。
道理で~~。
婚約パーティーのシーンは、照明、舞台背景、ダンスなど、東宝版よりも高級感と優雅さがあった。
また、研究室のセットも、音響も、すべて韓国版の方が高級感が漂っていた。
ジキルとエマのデュエットナンバーが、こんなに素敵だとは思わなかった。
それくらい、スンウさんとヘギョンさんの伸びのある歌声は素晴らしかった。
ダンヴァース卿役の方も、浜畑さんと同じくらい渋い声で素敵だった。
<ロンドンの通り~パブ“どん底”>
ルーシー役のキム・ソニョンさんの『Bring On the Men』は、とにかくその声量の凄さが圧巻。
マルシアのように悩殺ポーズをしなくっても、若々しくパワー溢れる演技には圧倒された。
彼女はいろんな声が出るんだよねー。
哀しげな細いきれいな声も、パワフルな声も緩急自在って感じ。
彼女が歌い終わると、客席からは大歓声が上がった。
皆、歌姫の力強い歌に大興奮。
<ジキルの屋敷の前~書斎~研究室>
スンウジキルの『This is the monemt』は、哀愁漂う甘い声を動画で何度も見たけど、実際はもっともっと声量豊かに歌い上げられていて迫力があったし、最後の伸びも気持ちいいくらいクリアに伸びていた。
これまた客席は大歓声やら、女の子達の奇声やらでいっぱいになった。
『The Transformation』で、いよいよ最初の変身の場面。
東宝版は赤い液体を飲むんだけど、韓国版は試験管に入ったワイン色の液体を注射器で抜き取り、左腕にちゃんと腕帯を巻いて注射していた。[emoji:v-74]
そして右手でペンを持ち、日記を綴り始める。
書きながら、だんだん愉快そうな笑いが出始める。
そして何かひょうきんな感じでセリフを言って客席は一瞬、大爆笑となる。
ここは、アドリブなのか何言ってるのかわからな~い。
来日公演時に字幕をチェックしよう~。
再び歌を歌い出したジキルが突然、うめき声を上げて悶え苦しみ始めた。
そして苦痛のあまり激しく床を転げ回った。
この直後のハイドに変わる時の声の変調は鳥肌ものだった。
地底から響いてくるような低く暗い声にゾクゾクッときた。
束ねた髪がばらけ、振り乱しているハイド化した姿はまるで獣のよう。
ハイドになると今度は左手でペンを持って綴り始めた。
そして今度はハイドとして力強く歌い上げる、歌い上げる、歌い上げる~~。
す、す、凄い!!!凄まじいパワーだ。
一見、ソフトな印象の彼のどこからあんなパワーが生まれるのか?
キムチパワーなのか?
同じ歌い上げでも、ジキルの時とハイドの時では声が異なっていて、完全に別物にしてるところが何よりも凄いし、素晴らしいと思った。
客席は当然、拍手と大歓声に包まれた。私も大興奮だった。
<ジキルの書斎~ロンドンの通り>
『His Work And Nothing More―仕事をするだけ』―ジキル、アターソン、ダンヴァース、エマ、それぞれの気持ちが交錯する4重唱は圧巻。
4人とも全く力を抜かずに全身全霊で歌い上げるので、歌声が空気を振動させながら力強く伝わってくるようだった。
とてもドラマチックで感動した。
誰かが突出してるわけでなくバランスの良い4重唱だったので、4人の声を聴き分けることができた。
エマのハイソプラノ?も素晴らしかった。
パワフルなルーシーに目がいきがちなんだけど、どうして、どうして、彼女の高音も鳥肌ものだった。
やっぱり、クリスティーヌで観てみたいなー。
『Sympathy, Tenderness―同情、愛情』を切なく歌うルーシー。
キム・ソニョンさんが歌うたびに客席は拍手喝采となった。
<“どん底”近くの汚らしい通り>
大司教の殺害シーンである。
ハイドが司教に何かを言うと、またもや客席は大爆笑。
ここも来日公演を待とう
殺害シーンは迫力満点で、怖いくらいだった。
とにかくハイドのセリフの声も歌声ともに凄まじい。
殺害した司教にオイルをふりかけ火をつける。この炎の勢いは日本版よりもスケールが大きかった。
【第二幕】
<ロンドン・モンタージュ>
『Murder、Murder』―ハイドが理事会のメンバーを次々と殺害していくシーンも迫力があった。
それくらいスンウ演じるハイドは、まるで狂乱状態だった。
その狂気はクライマックスに向かっても緩むことなく、ますますヒートアップしていった。
<研究室>
『Once Upon A Dream―あれは夢』―エマの美しい歌声を聴くと、ほっとする。
精神的に追い詰められたジキルも、ほんのひと時でも癒されるのではないかと思える。
『Streak Of Madness-狂気』-ジキルが、自分の体がどんどんハイドに支配されてくる恐怖で錯乱状態になるシーンである。
ジキルの嗚咽の声には、救いようのない深くて暗い絶望感が感じられ胸が詰まった。
言葉はわからなくても、スンウさんの歌声から十分に感情が伝わってきた。
ルーシーとエマ、二人の歌姫によるデュエットは、かなり聞き応えがあった。
もう素晴らしいという言葉は使い果たしたけど、やっぱり素晴らしかった。
韓国キャストは、皆、力いっぱい歌い上げてくれる。
これだけ聴かせてくれたら、もう大満足だった。
<“どん底”~ロンドンの通り>
『Dangerous Game』―ハイドとルーシーのデュエット。
スンウハイドの粘っこく悪に満ちた迫力ある歌声と官能的な演技が凄かった~~。
ルーシーの全身に這わせる手の動きなんて、高井ファントム顔負けっ。
ソニョン・ルーシーとのデュエットも歌声が妖しく絡まっていて良かった。
<研究室>
ジキルが、自分の分身ハイドがルーシーを殺害する前にルーシーを逃がそうと、アターソンにルーシーの元へ使いを頼むシーンである。
ハイドと必死に格闘し、渾身の力を振り絞って歌い上げるスンウさん。
その鬼気迫る演技と迫力の歌はやっぱり凄かった。
<“どん底”の上、ルーシーの部屋>
『A New Life』-アターソンからジキルの手紙を受け取り、新しい生活に向け希望に満ちた歌を力強く歌いきるルーシー。
ソニョンさんの歌に乾杯~~である。
『Lucy’s Death』―突然の雷音。
音響がかなりおっきくてビクッとする。
ルーシーの部屋に、とうとうハイドが登場してしまう。
ルーシーを背後から抱き、妖しく歌いながらナイフを鋭く振り下ろすハイド。
全く情け容赦がない。
だんだん狂気に満ちた声に変わり、不敵な笑いを浮かべながら朗々と歌い上げるスンウハイド。
殺害した直後にジキルに戻り、ルーシーの無残な姿を見て発狂せんばかりに動揺し、激しく嗚咽するジキル。
悲壮感漂う歌声は、完全にジキルの声に戻っていた。
<研究室>
『Confrontation』-ジキルとハイドが交互に出てくる圧巻の場面である。
まるで腹話術のように声を自由自在に操るスンウジキハイ。
ジキルとハイドの声が全く混濁しない圧倒的な歌声と演技は素晴らしかった。
客席は歓声に包まれた。
<ダンヴァース卿邸>
『The Wedding』-エマとの結婚式当日、ジキルはハイドを抑制できず、ハイドが出てきてしまうシーンである。
しかし、ひたむきなエマを手にかけることはできず。
そして親友アターソンの持つ剣に自分から体当たりで突き刺さっていったジキル。
東宝版は拳銃で撃たれていたので、ここは違っていた。
ジキルを腕に抱きかかえて看取る時のエマの悲しみに満ちた演技と歌に、思わず感情移入してウルッとなってしまった。
ああ、やっぱりあなたのクリスティーヌが観たいっす。
カテコは、スタオベで盛り上がった。
チョ・スンウさんが登場してくると、待ってましたとばかりにデジカメと携帯カメラのフラッシュの嵐。
劇場のお姉さん方は、皆、険しい顔つきで止めに走り回っていた。
それでもお構い無しに撮り続ける人もいた。
今回もやっぱり・・・
スンウさんは、ジキル姿で登場した後、髪を振りほどいて髪を振り回しハイドに変身するパフォーマンスをして見せてくれ、最後はガッツポーズをしながら捌けていかれた。
客送りの音楽は、オーケストラがドラマチックにジキハイナンバーを演奏していました。
その間もお姉さん方は厳しい表情で、まだしつこく画像を撮る連中を止めるのに追われていましたけどね・・・
終演後にロビーに出ると、何やら人だかりが・・・
どうやら役者さんか何か有名人のようでした。
皆、一緒に写真撮ったり、話ししたりしていました。
岡田浩暉さん似の甘いマスクの彼は、どなただったのかしら?
あーーしかし、ほんっとに大満足な舞台を観れて幸せ~~。
こんなに息を呑んで見入った舞台は久々のような気がします。
来日公演が楽しみです。
最後に、私達が泊まった新羅ホテルです。


雰囲気のある長い廊下。

ホテル側から、街を見下ろした景色。
穏やかに晴れてるように見えますが、これが日中でも-7℃という厳しい寒さ。
ホテルは、やや高台になってるのですが、そこから地下鉄乗り場までの徒歩5分の道のりを歩くのも寒くて辛かったです。
でも、氷点下だからといって雪が降るわけじゃないんですよねー。
雪景色を想像して行ったので、ちょっとびっくりでした。
でも、ソウルの厳しい寒さを体験したので、少々の寒さには動じないようになりました。
また、機会があったら韓国行きたいです。
