2016年にPTSDの「曝露療法(金吉晴・飛鳥井望)」がおまけで保険適応になった理由 | 精神科医ブログ、長崎広島原爆・福島原発・コロナ・第二次大戦・北朝鮮ロシア核・児童虐待・DV・レイプ複雑性PTSDの薬物療法

2016年にPTSDの「曝露療法(金吉晴・飛鳥井望)」がおまけで保険適応になった理由

2007年に高知の日本精神神経学会総会で飛鳥井望が「EMDRにPTSD治療効果無し」と宣言してから、金吉晴と「曝露療法」が唯一のPTSD治療方法と言い続けた。

日本人精神科医の誰もPTSDと診断もせず、何か間違って病名にPTSDがトッピングされても、「適当に薬が出るだけ」だから、EMDRだろうと曝露療法だろうと、どうでもよかった。

金吉晴らも「講演」で言うだけで、実際に治療してるわけでもないし、「症例報告」も一例も無し(2017年の総会を最後に金吉晴も曝露療法と言わなくなった)。
日本での「SSRI(パキシル)でトラウマ(フラッシュバック)を消す」治験はアメリカが2006年頃には「失敗だった」とあきらめたのだから、2009年頃に自然消滅。

私が2010年のヒロシマでの総会から本格的に(広島原爆)PTSDの薬物SSRIキュア症例報告を学会発表始めたから、厚労省の誰かが2013年にJSTSS(日本のトラウマと言うがPTSDと言わないPTSD学会)に「日本で初めての公式なPTSDキュア(治療)方法はSSRI(薬物治療)のみ」と発表させたのである。


日本のPTSDの薬物治療→私の発見した「中核トラウマ薬物強化受容療法」だが、18000人の日本人精神科医で誰も真似しようとする者はいなかった。

2013年のJSTSS会長の奥山眞紀子が「トラウマの傾聴(ラポール形成)を半年でもしてから、SSRIを処方しろ、すぐに出すな」と講演したが、患者の顔見りゃ薬を出すことが条件反射になっている日本人精神科医にそんな真似ができるはずはなかった。

結果として「日本で初めての公式なPTSDキュア方法は薬物治療のみ」は複雑性PTSDの登場を来年に控えた現在まで存在しないわけだが、「曝露療法」を無視された金吉晴がやいのやいの言って2016年に保険適応に追加させたのだろうが、「誰もやらない」点では「曝露療法」も「PTSDの薬物治療(中核トラウマ薬物強化受容療法)」も同じである。

DSM精神医学は「脳病PTSD」の「ロボトミー:精神外科:脳に電子チップ埋め込みによる脳科学研究」「幻覚剤(シロシビンーエクスタシー)ルネサンス治療」に邁進しているが、国連WHO診断基準「ICD-11」の「解離性同一性障害(複雑性PTSD)」キュアにその方法が通用するのかということは検討していない。