「ここから出られない」

たまにそう思う

そして この地面はささくれ立ったまま

決して平坦にはならないのだと

出口を探して もう何年歩いただろう

出られたと思った先は まだ迷路の中で

道だと思った先には 目くらましの鏡

ぶつかって思い知る

「出られない」と

ささくれ立った地面を均して

均して 均して 歩いているのに

気が付いたら 足裏は傷だらけ

痛いことに気付いたら 立ち止まって歩き出せなくなる

四方八方 鏡に囲まれ

右も左もわからない

映し出される何人もの自分が 自分を嘲笑ってる気さえしてくる

目を閉じて 耳を塞いで 蹲ってしまいたいと思うけれど

自分で出ない限り誰も出してはくれないとわかっているから

私はまだ立ったままでいられる

震える手を 誰かがそっと包んでくれたら

泣き出しそうな瞳を 誰かが温かく覗き込んでくれたら

今 どれだけ救われるだろう

自分と向き合い 自分の力を引き出さなくては

ここから先には進めない

偽りの自分と 本当の自分が 寸分違わぬ様で見つめてくる

惑わせる鏡と 傷つけるささくれが どんなに痛めつけようと

私は倒れない

鏡を素手で割ってでも この先へ進んでみせる