第101回ワンコインで晴耕雨読「冥土めぐり」≪ワンコインで晴耕雨読≫ 第101回 「冥土めぐり」 鹿島田真希(著) ★★★★☆ 本作は、第147回芥川賞受賞作品です。脳障害を煩う夫の太一の無垢な有り様は、主人公である妻奈津子の手を煩わせるだけの存在に見えるが・・・・。 本作の主要な登場人物は4人です。太一と奈津子のほかに、元スチュワーデスで金銭欲が旺盛な母親と理想と現実に相当なギャップがある弟が登場します。
第100回ワンコインで晴耕雨読「風の又三郎」≪ワンコインで晴耕雨読≫ 第100回 「風の又三郎」(復刻) 宮澤賢治(著) ★★★★☆ 表題作他、「セロひきのゴーシュ」、「オッペルと象」など6篇が収録されています。久しぶりに読みかえしましたがいい感じです。坪田譲治の解説もグッジョブでした。 ※2枚目は宮澤賢治、3枚目は映画「風の又三郎」(配給:日活 制作年:1940年)
第99回ワンコインで晴耕雨読「利休にたずねよ」≪ワンコインで晴耕雨読≫ 第99回 「利休にたずねよ」 山本兼一(著) ★★★☆☆ 利休は堺の魚問屋の息子から、茶の湯の美に生涯をかける巨人となります。朝鮮の姫との心中など、考証がおかしいとの評もありますが、娯楽小説として読めば合格点ではないでしょうか。
第98回ワンコインで晴耕雨読「十字架」≪ワンコインで晴耕雨読≫ 第98回 「十字架」 重松清(著) ★★★★☆ いじめを苦にして自殺した中学二年の少年とその周りの人々の物語です。著者らしい繊細な筆致で、小説の中に引き込まれていきました。重松ファンでなくても一読して損はない作品です。
第97回ワンコインで晴耕雨読「終の住処」≪ワンコインで晴耕雨読≫ 第97回 「終の住処」 磯崎憲一郎(著) ★★★☆☆ この夫婦の話は純文学のカテゴリーであり、私にとっては難解ではありましたが、引き込まれる要素もあり、読書の奥深さを改めて感じさせられる一冊でした。
第96回ワンコインで晴耕雨読「あんぽん 孫正義伝」≪ワンコインで晴耕雨読≫ 第96回 「あんぽん 孫正義伝」 佐野眞一(著) ★★☆☆☆ 孫正義にいつもまとわりつく「いかがわしさ」と「うさんくささ」という言葉は出てきますが、取材が浅くその実態が掘り下げられていません。しかし、身内が在日として無茶苦茶なところは面白く読ませていただきました。 この本の中の後半に「日本ではどこの町を歩いても、物欲しげなまなざしに出会うことが多いが、そうした卑しい視線に遭遇しなかったことが、この街をさらに魅力的に見せていた。」という文章があります。この街とは、韓国大邱のことです。ここから、韓国がいかに○で、日本がいかに×か、の文章が続き興ざめしました。
第95回ワンコインで晴耕雨読「その日のまえに」≪ワンコインで晴耕雨読≫ 第95回 「その日のまえに」 重松清(著) ★★★★☆ 後半の3作は「その日のまえに」、「その日」、「その日のあとで」がひとつのストーリーになっています。前半の4作は個別の作品としても秀作ぞろいですが、微妙に後半の3作と関係しています。 愛する人の「死」という悲しい局面を迎えて改めて気づくことがあります。この本を読むことによって、人の「死」から、生きることの素晴らしさを体感できます。素晴らしい内容でした。