なぜか文字数がオーバーしてしまったので続きはこちらで。
映画「PAST LIVES」についてまだ少し語ります。
先程文字数の関係で載せられなかったので、
こちらの公式サイトもどうぞ。
こちらのサイトも参考にさせていただきました。
"縁"についての考察です。
前回のお話をまだ読んでない方はこちらから
夫／アーサー側から見た視点
幼馴染、ヘソン側に共感ばかりしてしまいましたが、夫のアーサーがこれまたすごく良いやつなんですね
すごく印象的に残っているシーンがあって。
2人が夜眠りに着く前にベッドで会話しているシーンなんですね。
ここでアーサーは「君とヘソンは小説の主人公だ。さしずめ、僕は2人の運命（イニョン）を阻む邪悪な米国人だ」と。
君と僕とのストーリーは退屈でつまらない…と。
バイリンガルであるノラは、韓国語と英語を話せますが、ニューヨークに来てからというものめっきり韓国語を使わなくなってしまいました。
米国人であるアーサーとの会話はもちろん英語。
ですが、そこでアーサーはノラに打ち明けます。
「君の寝言は韓国語なんだ。君は僕のわからない言語で夢をみている」
この言葉は、彼が感じる心の距離をすごく表しているなって。
「君の全てを理解したくて韓国語を勉強し始めたんだ」
韓国語で会話をするノラとヘソンの間に、自分の知らないノラを感じ、自分の入り込めない絆を感じてしまっているのではないか？
彼女がみている夢の内容までを理解したくてもがく姿に、「もっと君のことを知りたい」という強い思いを感じました。
結婚している妻に会いにくる男なんて、普通はありえないって私なら思うと思うのですが笑
ですが、アーサーは快く受け入れててくれるんですね。
多少の不安や嫉妬も感じながらも、それでもヘソンを通して大好きな妻のルーツや、自分が知らない妻の一面を知りたあったのもあるのではないかなと。
妻の全てを理解したい、してあげたい。
ノラとヘソンの愛は衝動や情熱を感じましたが、
夫・アーサーからは受け入れる愛だったり、見守る愛だったりそういう温かな愛を感じましたね。エモい笑。
2人の男性の異なる「愛し方」の差も見どころで。
ノラとヘソンは、大人になりきれない12歳の頃の情熱の恋愛。
ノラとアーサーは、相手を知ろうとする、相手を受け入れる、見守る、相手の気持ちを尊重する、そんな大人の恋愛。
あの頃で止まってしまっている2人（PAST）
と
これからも関係を更新していく2人（LIVES）
の対比なのかな。
愛にもいろんな形があるから、どんな愛が好みかな？なんて考えながら見ちゃいましたね。
大人の恋愛が至高で、子供の恋愛がダメなわけでもない。
愛には情熱や熱い思いも必要だと思う。
「君が君だから、僕は好きだ」
最後に。
これは、24年の時を経て再開できた際に、
ヘソンがノラに伝えた言葉です。
「君が君だから、僕は好きだ」
😭👏👏👏👏👏
これ以上の告白の仕方ってありますか？😭
(異論は認める)
ありのままの自分を肯定してくれている。
最高に優しさと慈愛に満ちた言葉だなって。
「あの時離れ離れにならなければ」
「あの時ニューヨークに行っていれば」
いろんな"もしも"が頭をよぎることはありますが
あのとき、海外に行ったノラだからこそ
アーサーと結婚したからこそ
「今の」ノラがあるのではないかと思います。
勝ち気だった幼少期のノラ。
テストで一回1位の座を奪われただけで大泣きするほどの、泣き虫のノラ。
将来の夢はノーベル賞。
負けず嫌いですぐに泣く。
ニューヨークで大物になりたいと頑張っていたあの頃。
でも今は夫との何気ない、平穏な日々を愛するようになった。
あのまま韓国にいれば、
きっと今のノラにはならなかったでしょう。
幼き頃の少女の面影に
今は違う女性の一面を見ている。
でも、
その「今のノラ」も全て受け止めて
変わってしまったノラのことも
全て受け止めて
丸ごと愛している
彼女だから、
だから好きなんだ
そんな重みのある言葉だなと思いました
この言葉を受けて
あの人が好きだった自分のままでいなくていい
変わってしまっていい
むしろ、変わりゆく私をそのまま愛して欲しい
そんなふうに思いました
相手に好かれるために自分を変える必要もない。
「君が君だから、僕は好きだ」
素敵すぎて、彼に必ず言ってもらおうと思います
色々考えさせられる映画でしたし、
自分のそばにいてくれる大切な人をより一層大切にしようと思う映画でしたね。
まだ映画館でやってるみたいなので、気になる方は是非見に行ってみてくださいね☺️
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