私立歯大のうち6割で定員割れ…読売新聞社調査
歯科医過剰が背景
全国17の私立歯科大・歯学部のうち6割強の11校で、今春の入学者が定員割れを起こしていることが、読売新聞社の調査でわかった=。
中には定員の4割以上にあたる35~43人の欠員が出た大学が3校あった。受験者総数も4973人と、前年より約2800人減少した。大幅な定員割れで質的に一定レベルの入学者を確保できないおそれもある。「歯科医療の崩壊につながりかねない」として日本私立歯科大学協会も危機感を強め、対策等の検討を始める。
定員割れとなった11校のうち、奥羽大歯学部(定員96人に対し入学者53人)、松本歯科大(80人に対し45人)、日本歯科大新潟生命歯学部(96人に対し57人)の3校の欠員は定員の4割以上に達した。さらに、北海道医療大歯学部、岩手医科大歯学部、神奈川歯科大も、1割~3割の定員割れだった。予定されていた入試終了後に、急きょ追加募集を行いながら、定員に届かなかった学校も5校あった。これほど大幅な定員割れは初めてという。また、2006年度までは1万人を上回り安定していた私立大の受験者総数も、今春は4973人だった。国公立大で定員を満たさなかったのは1校だけだった。
大手予備校などによると、受験者が減少した最大の原因は、歯科医師の過剰感。歯科医師数は90年の7万4000人から、06年には9万7000人に年々増加。それに対し歯科医療費の総額は伸びておらず、過当競争が目立つ。開業が難しいため、若手の歯科勤務医の場合、年収300万円以下というケースもあり、「かつての高収入のイメージが崩れている」と予備校関係者は指摘する。
定員割れに伴い、入学金を含め、一般に700万~1000万円といわれる初年度の納入金も減るため、学校経営にも大きな打撃となる。各校では今後、来年の入試に向けた検討を行うが、即効性のある対策は難しいという声が多い。
安井利一・日本私立歯科大学協会副会長の話「志願者減少は覚悟していたが、これほど多くの学校が定員割れしたのは予想外。協会として、歯科医療の必要性を国民にアピールしていくしかない」
[解説]定員見直し質維持を
定員割れの背景には、歯科医師の過剰感のほか、様々な要因が指摘される。一つが医学部の定員増。医師不足解消のため、今春医学部の定員が700人増やされ、歯科医志望者の一部が流れたとの指摘もある。
不況も影を落とす。高額な私立歯学部の学費。さらに開業ともなれば多額の費用がかかる。国家試験の難易度も上がり、歯学部離れに拍車をかける。
超高齢社会を迎え、歯科医療の役割は大きくなる。健康な歯を維持し、食事をすることができるかどうかは、生活の質に大きくかかわるからだ。国の主導で、国公立も含めて定員を早急に見直すなどし、質の高い志願者を確保するとともに、長期的な視野に立ち歯科医療の将来像を示すべきだ。
【2009年4月18日 読売新聞】
6割の大学で定員割れというショッキングなニュースが。
その一方で歯科医師国家試験の合格率は今年もあまりよくありませんでした。
定員割れをしている大学はもちろん歯科医師国家試験の合格率もよくない大学なのですが。
歯科医師過剰が叫ばれ ワーキングプアの歯科医師が世の中にあふれ
大学の定員割れが起こるとは・・・・・
負の連鎖が始まっているとしか思えません。
この悪のスパイラスからの脱却方法は 歯科医療という職業が
歯の大工さん 的なイメージから脱却しなければならないのです。
削って 穴を掘ってそれを埋めるだけが 歯科医師の仕事ではありません。
歯という一つの内臓疾患は全身の健康にも関与するということ
ペリオドンタルメディスン 口腔内科医的な観点をもっとアピールをして
よりよい歯科医療が社会に定着しなければならないと思います。
