働く理由や目的は人それぞれだと思います。
生活のため、お金を得るため、老後に楽をするため・・・
これらは自分が何かを得るためであって個人主義的な観点では「夢」と言い換えることができます。

では、あなたの信条は何ですか?
と問われたとき、答えられる人はあまり多くないようです。

信条とはその個人が信じる事柄であり、堂々と胸を張って言える信条がある人は自分のためではなく、顧客や社会のために働ける、つまり「与えることができる」ことを意味します。

得ることを目的として働く人は、自分に都合の良い目標を設定しがちで「自分は頑張っているのに与えてくれない」など自分が得られない理由を他人の責任にする傾向がある。

「金持ちになりたい」と思っても、それをサポートしてくれる人は両親くらいでほとんどの人は関心すらもたない。 

人は自分が与えたもの以上に得ることはできない、ということに早く気づく必要がある。

Give and takeという言葉が示しているように、相手に与えようとする想いがあって、その結果得られるものがある。

目標設定が「社会に貢献すること」「顧客に価値を提供すること」…
自己中心的な発想から脱却して社会性に目を向けたときにこそ人が集まり、多くの人がサポートしてくれる可能性が高くなる。

与え続ければお金や知識・経験など後から十分についてくる。

ただしそれには、価値を与えるべき対象やサービスの戦略、具体的な戦術など顧客満足に繋がるものがなければならない。

会社の経営理念はすなわち組織の信条と呼ぶことができる。組織が目標を明確に示し、個人の目標がそのベクトルに近づくほど組織力は高まる。

それによって信頼関係が構築され、プロフェッショナルと言える仕事が成立するものだ…と考えます。

したがって、組織のベクトルが示せない経営者・管理者、労働者の権利ばかりを振りかざす被雇用者の組織に社会貢献度の高い仕事ができるはずがない。

特に専門家は目の前の問題や課題、損得に目を向けがちです。

自分が「与える」ことに焦点化して「顧客主義」という信条を持って働くことが、結果的に組織や個人に「得られる」ものとして跳ね返っていることを肝に命じておく必要がある、そう思って仕事をしていきます。

最近どんどん抽象的な話になってきてるような気がしていますが、仕事を通して一人の社会人としてどうあるべきかを考えることが非常に多くなりました。
セラピストは顧客に価値を与える必要がある、ということです。