さて。

ここしばらく沈黙していたのは、

ステロイド治療が思いのほかしんどかったこともさることながら、

脚本がある程度形になって来たので

検証のためにいろいろモノを買い揃えていたからでした。

 

 

脚本の設定は記憶と経験をもとに脳内で行うので、

小道具とか現物を実際に手にすると

「思ってたんとちゃう!」

という事が多々あるんです。

 

だもんで、

映画を撮る予定は全くないにもかかわらず

映画で使うであろう小道具をヤフオクで落としてましたw

 

ま、シナリオにリアリティを持たせるための取材みたいなもんです。

 

 

さて、この3ヵ月ちょいの間に落としていたのは

主人公の女の子が使うカメラ関連でした。

 

この女の子の設定は

戦前、おそらくは大正時代から続く古い写真館の孫娘で

カメラマンを目指して大学で写真の勉強をしている

という事なので

ちゃんとしたカメラを持っていなければおかしいです。

最低でも一眼レフ、

出来ればプロでも使うクラスの物を持ってるはずです。

 

ちなみに僕は Nikon 派なので

当然、この子の持ってるカメラは絶対 Nikon 製ですw

 

2000年当時の Nikon のプロ用フラッグシップ機は

1996年10月に発売された「F5」一択です。

しかし、いくらカメラ好きとは言え普通の女子大生に

ボディのみ325,000円(税抜き)ものカメラが買えるとは思えない。

というか、似合わない。

 

そうなると、「F5」と同等の性能を有し

「F5ジュニア」と言われプロも「F5」のサブカメラとして使っていた

1998年6月発売のF100あたりがリアリティある選択じゃないかと。

値段もボディのみ190,000円(税抜き)だし。

 

 

と言うわけで、

F100をヤフオクで見てみると、

なんと1月末時点で、

ボディだけだと1万円前後で落札できてることが判明。

19万のカメラが23年過ぎると1万円になっちゃうんですねぇ。

 

そうと決まれば、

ちゃっちゃと落しちまえと入札を試みるも

これがなかなか落ちないんですよ。

まぁ、狙ってたものが誰もが欲しい外観美品の完動品ばかりなので

競るのも仕方ないわけでw

 

その上、突如F100ブームでも起こったのか

どんどん相場が上がっていっちゃって

3月末時点で落札価格が15,000円くらい。

状態のいいものでは25,000円を超えるモノも。

 

 

さすがにそこまで出す気はないので

大きく方向転換します。

それは

「イチかバチかでジャンク品を落とす!」作戦w

 

汚ければ掃除する。

部品が足りなければ手に入れる。

動かなければ運がなかったと諦める。

そのかわり安く手に入れる。

 

そう割り切って、それなりに良さ気で安いものを選んで入札しました。

ジャンクだと競ることもほとんどなく

結果、7,250円で無事にモノを手に入れる事が出来ました。口笛

 

 

ただ、届いた現物はマジで汚かったですよ。

 

埃や手垢や食べカスの付着は言うに及ばず、

最大の眉顰めポイントは裏蓋の白いモノ。

写真で見た時は「カビだろう」と思って入札したんだけど

現物を見ると訳が分からない。

裏蓋のエンボスの隙間にびっしり詰まっていたのは

表面は白いけどその実態は茶色いネバネバしたものだったんです。

こわいw

 

さらに、いつのモノかもわからない電池も入ったまま。

液漏れして腐っててもおかしくない状態です。

つまり逆に言えば、幸いにも液漏れしていなかった、という事です。

 

で、電池を入れ替えてみると

なんと正常に電源が入るじゃないですか!

これは運がいい!

 

 

外観に傷や当たりがないことは写真で確認していたのですが

現物は2カ所、ほとんど気づかない程度の小傷が見つかっただけで

汚れ以外の状態はとてもいい。

その上、部品の欠損も一つもなく劣化もない。

 


※オマケで付いてきたSIGMAのレンズは、プラスチックの筐体にゴムがコーティングされてるんですが、加水分解でベタベタ状態。アルカリ電解水で拭いただけでコーティングが剝がれてしまいボロボロに。だもんでレンズの機能は生きているんですが、とてもこれを使う気にはなれません。


※裏蓋の謎の白いもの。一見カビのようでもその正体は一切不明。

 

※至るところにゴミ、埃、食べカスが。

 

※でも意外にも傷がほぼない隠れ美品。

 

※その上、部品の欠損も劣化も全くと言っていいほど無いのです。

 

 

 

「ひょっとしてこれは、キレイにすればいけるんじゃね?」チュー

 

 

ジャンクを買ったつもりが当たりくじだったことを確信し、

せっせとクリーニング作業に没頭した結果…

 

 

【 匠/TAKUMI (「大改造!劇的ビフォーアフター」挿入曲) 作曲:松谷 卓 】 

曲 IN

 

なんという事でしょう。

おそらくキタムラの中古のAB品に37,000円を払っても

ここまで良い状態の品物は手に入らないであろうほどの

極上品へと生まれ変わったのです!

 

 

 

 

 

 

その他買ったもの

 

(1) Ai AF Zoom Nikkor 24-120mm F3.5-5.6D (IF) (けっこうな中古品を落札)

  当時の値段 84,000円(税抜き) 1996年10月発売

  ※主人公がF100に常設している標準ズームレンズ

 

(2) レンズフード HB-11 (新品未使用品を落札)

  Ai AF Zoom Nikkor 24-120mm F3.5-5.6D (IF)専用

  当時の値段 1,500円(税抜き) 1996年10月発売

 

(3) Ai AF Zoom Nikkor 75-300mm F4.5-5.6S (けっこうな中古品を落札)

  当時の値段 69,000円(税抜き) 1989年9月発売

  ※廉価な望遠系ズームレンズ。女子大生が買えるのはこのくらいかな

 

(4) レンズフード HN-24 (新品未使用品を落札)

  Ai AF Zoom Nikkor 75-300mm F4.5-5.6S用

  当時の値段 1,500円(税抜き) 1989年8月発売

 

(5) Nikon TeleConverter TC-20E (ほぼ新品を落札)

  当時の値段 62,000円(税抜き) 1993年3月発売

  ※現物が来て上記レンズに使えないことが判明。大口径単焦点望遠ならOKでした

 

(6) Nikon AF TeleConverter TC-16A (ほぼ新品を落札)

  当時の値段 26,000円(税抜き) 1986年4月発売

  ※現物が来てF100に使えないことが判明。てか、ちゃんと調べたらすぐわかったのに

 

(7) Kenko AF TelePlus MC7 AFD (ほぼ新品を落札)

  当時の値段 17,800円(税抜き) 1998年には売っていた

  ※ようやく使い物になるテレコンを入手。って、純正じゃないのかよ!

 

(8) Velbon Carmagne530+PH-250 (新品未使用品を落札)

  当時の値段 59,000円(税抜き) 1999年発売

  ※カーボン三脚の先駆的商品

 

(9) Nikon for Professional ストラップ4代目(通しNo.入り) (新品未使用品を落札)

  当時の値段 非売品

  ※Nikonが、NPSに加盟しているプロにのみ配った貴重なストラップ

 

 

これ、全部揃えると、ちょっとカッコイイんですよ♪

 

 

 

うほー!スゲー、テンション上がる!

あー、映画撮りてぇ~~!!

 

 

 

 

お陰様で、主人公の女の子が使うカメラは用意出来ました。

もし、万が一、

やしの木 Peppermint Film Workers since 1984 やしの木

で映画を撮ることになってもこれで安心です。