8mm自主映画『みちのり』の朧げな思い出シリーズです。

 

 

映画終盤、

 

自転車に乗った「宏明」がアパートに戻るとき

駐車場の窪みに車輪をとられ

カゴからトイレットペーパーが落ち自転車を止めます。

 

トイレットペーパーを拾い上げ

ふと見ると見覚えのあるバイクが置いてあるのに気づきます。

 

バイクに歩み寄る「宏明」ですが、

なぜかその手には

拾ったトイレットペーパーがしっかりと握りしめられ…。

 

 

このシーン、

トイレットペーパーがカゴから落ちるのは演出です。

「宏明」がバイクに気づくまでワンクッション欲しかったからです。

だからトイレットペーパーには意味があるんです

 

「宏明」役の渡辺くんは、

トイレットペーパーを自然に落とすことに成功しました。

上手くいってみんなホッとしました。

 

 

 

でも、

拾ったトイレットペーパー

その後も持ってるのは演出ではありません。

 

渡辺くんは、

上手にトイレットペーパーをカゴに戻すのに失敗したのです。

渡辺くん曰く、

 

「トイレットペーパーをつかむとき

親指を芯のところに入れたら、

カゴに戻す時、

芯の中に指に引っかかって上手くカゴに戻らず

親指に刺さったままになっちゃったんだ」

 

いや、もう、バカかとw

 

たったそれだけのミスで撮り直すのは

フィルムがもったいなかったので、

それ以降は、

トイレットペーパーが目立たないように持ち換えてもらいつつ

順撮りでこのシーンを撮り切ったのでしたw

 

 

だから、「宏明」が持ち続ける

あのトイレットペーパーには何の意味もありません

 

 

意味があったりなかったり

めんどくさいトイレットペーパーだな。

 

 

 

 

 

たまには撮り直しをケチることもあるんです。

やしの木 Peppermint Film Workers since 1984 やしの木

の基準は曖昧です。