三谷幸喜先生は、数多いる僕の大好きな脚本家の一人です。
三谷先生が脚本と監督された劇場映画はほぼ観てるし、
テレビドラマもほぼ観ています。

と言う訳で、今年の大河「鎌倉殿の13人」も、
制作発表されてからずーっと楽しみにしていました。

始まってみると三谷ワールド炸裂w
人間臭い登場人物に、ちりばめられた小ギャグw
往年の大河ファンに、また文句言われるんだろうな
と、ニヤニヤしながら楽しく見ています。



で、僕がブログで取り上げるという事は
単にドラマの感想だけを書く気などさらさらありませんw

あえて書こうと思ったのは
画作りがいつもの大河っぽくないぞ、
と何度か感じることがあったからです。

いえ。悪い意味ではありません。

大河ですから基本、どの作品も画は美しい。

だけど「鎌倉殿の13人」は、

いつにもまして美しいのです。


まずは、第1回「大いなる小競り合い」で、
三郎が宴会を避けて納屋で仕事をするシーン。

高窓を開けて日の光を納屋に入れるのですが
スポットライトのように差し込む光が美しい。

そして何より
窓から差し込む光をキーライトにして、
不自然なフィルライトやバックライトが一切なく、
差し込んだ日の光のバウンス光だけが返しの明かりになっている、
ように照明を作ってるのがスゴイ。

いや、もう、本当にどのカットも
「光に嘘が無い!」
と言い切れるくらい自然に見えるように作り込んだ照明が

とにかくスゴイのですよ。



かと思えば、ロケでの撮影も超絶美しい。

特に、第6回「悪い知らせ」
小四郎と父・北条時政が三郎の死を受け入れるシーン。

海辺の薄暮の空に人物と枯れ木のシルエット。
その色調のなんと美しいことか。

本当に海岸でロケしてるとしたら
この光で撮影できる時間などほんの一瞬の事だから
少なくとも3カメで通しの一発撮りだったか、
もしくは人物は別撮りで背景を合成したか。



なにしろ、夕方のシーンはモタモタしてると
あっという間に色も光も変わっちゃうからね。

僕も「Too far away」の港の見える丘公園での撮影で
苦い経験をしてるからよくわかるw

 

 

ま、撮影方法はともかく

本当に美しい薄暮の情景を堪能させていただきました。

 

やっぱNHKは金があるんだよな~。

民放のドラマじゃ、あんな凝った画作れないよ。

 


「鎌倉殿の13人」
ドラマの面白さもさることながら、画の美しさ、

とりわけ光と色の美しさにも大注目のドラマです。

 

 

 

 

大河ドラマとは比べるべくもないけど

やしの木 Peppermint Film Workers since 1984 やしの木

も8mmなりにがんばってたんだよ。