私の気持ちなんて知らない彼は、すぐに車に来た。
私は彼の顔を見ることが出来なかった。
彼は酔ってるからご機嫌で話し出した
「今日はルーが寂しがってるから、二次会行かずに帰るから!
お前を可愛がってやらないと、なぁ」
私は何も答えられなかった。
「うん」
って頷いた。これが精一杯。
「あれ?お前、怒ってるのか?
俺の事もう飽きたのか?
折角、今日は可愛がってやろうとおもったのになぁ」
こんな時に酔ってる彼が恨めしい。
いつも以上に気が大きくなってる。
私の太ももを弄ってきた。
「怒ってないから」
精一杯の返事。
「お前が可愛くしてるから、一緒に居てあげないといけないから。ルーが1番いいオンナ。俺の安らぐ場所だからな。そんなに拗ねたら、可愛がらないぞ」
彼のセリフに反応出来ない。
涙を堪えるのに精一杯だし、運転しなきゃならない。
「怒ってないよ。でも…見たく無いもの昨日は見てしまって。落ち込んでるよ」
「昨日の朝、俺がまた何かしたか?」
彼は私が勝手に傷ついてると思っているようだ。
「違う。Sは何も言ってないよ」
彼はじれったい様子。
「何があったのかちゃんと話せ!」
あんまり彼が言うから、とうとう私は話してしまった。
「昨日ね、Sの車を見たの」
これで、彼は気づくだろうか?
意外に彼は慎重だった。
「どこで?」
私が、駐車場でと言った言葉にもポーカーフェースで、
「どこの?」
と聞く彼。
「○○近く。」
「本当に俺のか?俺はそんなとこに停めてないぞ!」
あくまでも否定する。
きっと、私が憶測でカマをかけてると思っているのだ。
「コインパーキングじゃないよ」
って私が言ったら、急に大人しくなった。
「どこで見たのかハッキリしろ!」
と彼が言うから、
「○○マンションの1番奥の○番の駐車場に停まっているとこを見たの」
私の目を見れないんだね…
「いつ見たんだ?なんでそんなとこにいるんだ?」
急に質問の中身が変わった。
詳細を話すのは嫌だった。
「日曜日の度に音信不通になるし、あの周辺で車を見かけるし、昨日はまさかと思って、一軒ずつ、確認したの。
夜中の1時過ぎ。貴方の車があった。
車を運転するのは、貴方しかいないよ。何が起きてるか知らないけど、貴方が自ら運転し、あのオンナのウチに行った事は事実だね。
あの時間にあるなら、一晩中あのオンナと一緒にいた。
飲み会は、嘘。
なんで私は嘘をつかれたのかな?
あのオンナとは別れたんじゃないのかな?」
意外にも冷静に淡々と話してる自分がいた。
黙って彼は答える。
「お前だけが、俺の癒しだったのに、お前もとうとう居なくなるのか、かなり凹むな…
俺は、お前だけだったよ」
違う、彼を責めても意味がない。
これからどうするか、が大切よ…
「私は責めたいから、言ってるんじゃないよ。
ただ、嘘をつかれたのは、嫌だったし、悲しかった。
別れたことも、受け入れようとしてた。
昨日もね、私が言わなければ、言わない方が、私さえ我慢すれば、何もないんじゃないかって…って思っちゃって。
別れるなら、何も言わず貴方をひっぱたいて終わりにできる。
でも一緒にいる時間は、心地良くて穏やかで楽しいから、これを続けるにはどうしたらいいの?って、考えてた。
まさか一緒に帰るように、今日なると思ってなくて。
まだ、自分の気持ちは整理がついてないから。でも、車を見て貴方に会ったら、どうしていいかわからないのに。
ごめんなさい。
やっぱり、昨日はどうしようもないくらい、悲しかった。
朝も5時前に目が覚めて、寝れなくて会って安心したかった。
でも今朝は来ないって、言われるし、おまけに私のせいみたいに言われて、ますます落ち込んだよ。
違うよね?Sが帰宅するの遅かっただけだよね…
2人の中には、何も争いなんてない。
いつもあのオンナのこと。
聞かせて。
Sは、あのオンナも私も両方居ないとダメなの?
それとも、そうじゃなくて、理由があってのことなの?
それを聞いて、私はどうするかを決めるよ」
やっぱり涙が溢れでた。彼は最初は怒っていたように見えたのに、私の話を聞いてくれた。
そして彼は即座に答えてくれた。
「俺はルーと居る。
あのオンナは…怖い。
お前は俺から居なくなるか?」
彼の右手をギュッと握って答えた。
「じゃ、ずっと居る。
私は私だけは、何があってもSの味方だよ」
そうしたい。
私は彼から離れられない。
そして彼も私から離れないと言ってくれた。私たちには、何の問題もない。
そうしているうちにうちへ着いた。
手を繋いで私と彼はうちへ帰った
