最近の税制改正は、どうも首をかしげたくなるようなものも多い。定期同額給与の法人税法34条1項1号の規定は、制度としてもつのだろうか。
役員も病気になり入院したとすると一時報酬の減額もあるだろうし、従業員の不祥事に役員の給与カットも当然考えられるが、そのような場合には、報酬の全額が損金不算入となる。いくら何でも法令解釈(通達)で、新たな法律を作ることは出来ないだろうし、これは憲法違反の疑いさえある。担税力以上の課税は出来ない。昔、相続税で3年以内取得の不動産の取得費による課税について、時価の下落により制度としてもたなくなり、廃止したことがある。でもこのときは、立法の対応は早かった。作る前から判っているはずなのに・・・
「政治の責任=国民の責任」なのだろう。
一方、少額飲食費の損金不算入では、逆にどうかと思うことも少なくない。これは、一人5,000円以下の一定の社外飲食費を交際費とせず、一律に損金算入を認める規定が創設された。しかし「飲食費」と言ってもその定義はあいまい。
ここへ来て面白い情報(行政が小刻みにリークする内容)では、「弁当」という形で得意先などに差し入弁当代も、一人(一個=一食としか考えられないが)5,000円以下(どんな弁当だろう)であれば交際費とせず、全額損金算入だと。しかしフルーツ缶詰のセットを得意先に贈答したような場合は、中元や歳暮と何ら変わらないため、「飲食」として交際費に該当し、損金不算入となる交際費等に該当するとのこと。
交際費課税は、昭和29年に出来たが、色々理由はあるが、現在では、社会的批判を受ける(受けやすい)支出に対する課税として考えられている。個人的には、諸外国でも課税され、また商業倫理など制度としては理解できるが(税理士仲間では反対意見が多い)、ここまでくるとどうも考えさせられる。