おはようございます

そののんです。
こちらをごらんの皆さんの
ところでも
同様なところが
あるかな、と思うのですが。
地域医療の現場は
常勤の医師の不足が
顕著らしく、
私の入院した総合病院も
耳鼻科の常勤医は一人、
その他は
大学病院からの応援医頼み、
という状態でした。
なので、
毎朝、診察のたびに
先生が変わり、
診断も変わったり…。
最初は、中耳炎、と言われ。
翌日は、外耳炎と突発性難聴、
と言われ。
さらに、
その次の先生は、
中耳から内耳にいったか、
あるいは中耳炎と
突発性難聴の両方か、と
診断され…。
それでも、
耳鼻科の先生、
内科の先生、
さらには脳腫瘍も見つかったので
院外の先生、と、
いろんなお医者さんの
総合的なタッグで、
突発性難聴ならば、
一刻を争う、
ステロイド治療に
速やかに踏み切ることが
できたのは、
結果として
とても幸運だったのだろうと
思います。
ステロイド投与は
6日間、継続して
行われました。
その間に、
頭部MRIを撮り、
けれども、
そちらの診断も
脳外科のない
入院した病院では
できないということで
しばらく結果を待ったところ…。
(MRIって、
とってもうるさいですよね、
最初はビックリしましたが。
今では、機械の中に入ると
ホッとして眠ってしまうので、
イビキが心配です
)

脳腫瘍のほうは
左前頭葉の髄膜種、
ということでした。
このまま
左耳が聴こえなくなるのかな、
とか、
脳腫瘍って、
手術なのかな、
とか、いろんな不安がうずまき、
涙とか出ないんですね、
そんなとき。
子どもがいるし、
どうしよう、とか。
先々の不安ばかりが
増幅し…。
右耳をふさいで、
もう左耳は
聴こえるんじゃないかな、
とか、
試してみて。
やっぱり、聴こえない…。
と、確認することを
何度も何度も
ベッドの上でしていました。
なんで
こんな病気になったのか。
突発性難聴も
脳腫瘍も
そもそも
そんな簡単に
原因がわかる病気ではないのに。
たとえわかったとしても
もう、そのときに
戻ることは、
ドラえもんはいないから、
できないのに。
どうしても
なんで、なんで、と
過去を振り返ることを
やめることが
できませんでした。
けれども。
入院して5日目くらいのとき。
ステロイド投与が始まって
4日目くらいのとき…。
耳が聴こえなかったら、
困った人の声を、
助けてほしいと言ってる、
その人の声が
わからないじゃん。
助けてあげられないじゃん。
だから。
耳が聴こえたい!
と、祈るような気持ちに
なりました。
たぶん、
ステロイド治療が
功を奏して
薬がよく効いてきた頃でも
あったのだろうと
思います。
左耳の聴力を失ってから
初めて、
私の左耳に届いてきたのは。
まだ
幼稚園にもいっていない、
小さなオレンジくんの
かん高い声でした。
私は。
この子たちを
まず助ける、というか
育てていかなくては
ならないんだ、
と思いました。
子どもたちが
待っている。
はからずも、
無音の恐怖から
母を助けてくれたのは
我が子でした。
聴力検査の結果、
やはり左耳の聴力は
回復の兆しを
数値にあらわして
くれていました。
私は
この耳を
とても大切にしていかなくては
ならないと、
そう思いました。
(写真は、
どこかご近所になってた柑橘類)