問題⑧白番 
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全日本選手権二回戦より 黒aljowa三段 白私
苦しい中盤戦を乗り越えようやく白の勝ちが見えてきた局面。
次の一手と構想は?


戦いにいおいて相手の盲点、死角を突くという考え方はとても大切です。

オセロの場合、突然読んでない好手が出ると、思考を組み直す必要があるため時間的優位に立つことができます時計


強いプレイヤーになるほどしっかりとした構想を持って局面に向かっているため、ゼロから短時間で考え直すのは非常に負担が大きくその後、普段考えられないような悪手が大量生産ということもよくありますねブタネコ


また、わかりやすい狙いの勝ち筋を選択すると、相手は全力で阻止をしに来るのですが、相手が考えてなさそうな勝ち筋を打つと一直線についてきてくれるため楽に勝つことができるというも重要な点です。アップ


読みの力に差があればこちらの狙いが自然と相手の死角になっていることが多いのですが時には積極的に相手の死角を探して狙っていくということも必要です。ぶーぶー


私の場合楽に勝負を決めたいときや苦しい局面で逆転を狙うときは相手が考えていなさそうな筋を多く採用することにしています。


力の差がある相手にあざとい狙いのミス期待ドクロばかりをしていると問題も起こってくるのですが、その話はまた別の機会に…


問題⑧再掲白番
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まず次の一手はE7に打つかF7に打つか二択ですね。


初手を白F7に打った場合ですが白は勝つことができません。

黒はE7と受けます。
参考図1 白F7黒E7 白番
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A3~E7の斜めのラインが黒一色なので白はF8に打てずG7とX打ちして偶数に頼ります。

以下黒H8白H7黒H2白H1と白からは一本道で進み。

参考図2黒H8白H7黒H2白H1 黒番
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ここで黒G8とg列を抜かれた後、白はF8と打った時にA3~E7のラインを取れないため稼げません。偶数が決まり白はすべての空きマスで手止まりを打てるのですが手止まりでの稼ぎがとても少なく引き分け負けとなります。

黒番で偶数から逃れられないときは白に手止まりで石を稼がせない。という考え方が非常に大切ですので覚えておきましょう。


というわけで正解は初手白E7
参考図3 初手白E7
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黒はF7と中割りしても白F8と抜かれると次の手に窮してしまうためF8と打ってきます。

参考図4黒F8 白番
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ここで白がG8と黒の注文にのってしまうと黒F7とされ右下が困った形になります。


参考図5白G8黒F7白番
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偶数を使おうとして白G7と打つと七列が白一色なのでH7H8を黒に連打されてしまいます。白は右下で白H7黒H8白G7と右辺下辺を捨てて行かねばならず勝つことができません。


実は黒F8にたいしては白F7と返すのが好手。

参考図6白F7 黒番
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以下黒B8白B7黒G8とすすみます。
参考図7黒B8白B7黒G8 白番
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ここで参考図5と違い白がG7に打てるというのがこの進行のポイントになります。

参考図8白G7黒番
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B1~G6のCラインが通っているため黒はH7に打てませんビックリマーク
あとは偶数理論でまとめて白の勝ちです。


強い人になると右下の形は7列一色なので白G7には連打がある!と判断し白G7の手を読み捨ててしまいがちです。また問題局面ではCラインにまだ2石黒がのっているためCライン通しがより死角になりやすかったかも知れません。aljowa三段も気づくのが何手か遅れたようで素直に構想通りついてきてくれ無事、勝利することができたのでした。ねこへび

9月19日(敬老の日)に兵庫県西宮市でオセロ大会を開催します。詳しくはこちら→第7回阪神オープン