昔の半券の束を捲っていたら、思わないことに気が付いた。シカゴ交響楽団初訪日時の大阪公演を二晩通っていたことだ。一晩はマーラーの交響曲五番が圧倒的で、大管弦楽演奏の歴史的な頂点だったので記憶に生々しく、その前の大管弦楽団での「ジュピター」も今後とも機会の無いものだった。ムラヴィンスキー指揮のモーツァルトともに忘れがたい。

しかしもう一晩が全く記憶になかった。調べてみると、ドビュッシーの「海」で始まって「幻想交響曲」だった様だ。確かに「海」は、コンセルトヘボー管弦楽団の演奏と共に記憶にある。ベルリオーズの方がその後に購入していたLPと記憶が混濁していたようだ。それ程マーラーが圧倒的で「怒り心頭」だったのだが、前々日の演奏はとても良かったのだと思う。しかし記憶から消えてしまっていた。

フランクフルターアルゲマイネ紙のカタリーナ・ヴァークナーへのインタヴューが興味深い。新事実はそれ程出てきていないが、コンサートを三回やって当初の計画よりも増えて全公演25回ぐらいになるようだ。また子供の為の「トリスタン」は大人が羨むキャスティングということでアンニャ・カムペぐらいが歌うのだろうか。またアティリオ・グラサーと言うテノールが登場して、どうも三回の「ヴァルキューレ」のヴォ―タンはグロイスボェックが歌うようだ。

合唱団は、練習場で歌うのか一部を舞台でかなどは、状況次第でどうにでもなるようにしているということだ。奈落の管弦楽団は二つに別けて、万が一陽性が出た時は入れ替えるとしている。要するに問題なく入れるということだろう。

ティーレマン問題に関してはそのタイトルや任務だけでなくとても複雑な契約になるので時間を掛けるとしていて、「今後も一緒にやりたいと思っている」とここでも敢えて語っている。そしてグリュッタース文化相の放った構造改革に関しても質問している。問題点は、私的なファミリーの財団の不動産の維持修理に多額の税金が使われることに対しての形を整えるということが表にあって、更に質問としてはヴァークナー家のアーカイヴの扱いに研究者から不満があり、遠い親戚筋の相続遺産に関することなので強制することが出来ないと答えている。

見落として気が付かなかったことが更に回答されている。それはバイロイト音楽祭のストリーミングをベルリナーフィルハーモニカーのデジタルコンサートホールが請け負うという事が検討されたことで、二年ほど前に拒絶されたとある。なるほどそこでも鍔競り合いがあったことは知らなかった。つまりバイエルンの放送協会でやれないところをどうするかで、2023年には新たなプラットホームが出来上るとしている。

先日初めて食したココナッツの焼いたものが美味かった。一つ1.5ユーロもするので可成り高価で、普段は置いていないが、又食したい。底のチョコ―レートともバランスが取れていて、甘いものであるがアルコールにも合いそうなとても上質な風味だった。



参照:
Wir planen schon jetzt mit zwei Orchestern, JAN BRACHMANN, FAZ vom 22.01.2021
音楽監督ティーレマンの去就 2020-12-29 | マスメディア批評
紐付きを嫌がる人々 2020-12-24 | マスメディア批評