今回ザール地方からミッテルラインにかけて四回の試飲をした。詳細は改めて纏めるとして、やはり試飲は経験値を増すとても重要な作業である。誰と共に試飲しようが、一人で判断するのとは異なるのも重要な勉強になる。

例えば今回は、初めてドイツ屈指のタレント、ギュンター・ヤウフの醸造所で試飲した。それほど期待もしていなかったが、結局2014年産はまだまだ若過ぎることが分かった。それもそのときには分析できなかったのだが、最終日の夜にフェリエーンヴォーヌングでトニ・ヨースト醸造所の2013年ものとこのオルテグラーフェン醸造所のマックを比較試飲しているときに気が付くことがあった。

同行のSAARWEINさんは昨年もこの醸造所を訪れていてそれほど高い評価をしていなかったのだが、それを確かめようと立ち寄ったのだ。勿論資金的な余裕があれば将来の期待できる醸造所であろう。しかし現状では十分な質に至っていない。そこが明確になるようなことがあった。

一つには、ミッテルラインのリースリングに比べるとその土壌に有利さがあって品がよいのだが、反対に雑味というか高級リースリングらしからぬ清潔に欠けるものがあるのだ。これをして、桃の味と指摘されたので、その出所を考えてみた。そうだ、これは酵母臭以外の何ものでもない。白桃のようなこの味覚は酵母である。ヨスト醸造所で先代にそれを指摘すると、きっぱりと今飲むなら2013年産と方向を変えた。そして如何に2013年産の質が高かったかを語った。要するに腐りが多かったので、2014年産は酵母の影響が強かったに違いない。



参照:
木樽とその不可欠な効力 2015-05-24 | 試飲百景
リースリング・ヌーヴォーの夜 2012-12-09 | 試飲百景
専門的見地での市場淘汰 2015-02-26 | 雑感