なにやらコンプレッサーのような音がする。工事かと思った。広場で今更何をするのかと思って、皿を洗いながら窓の外を見ると、全長二十メートル以上もある「くの字」のクレーンの腕が動いている。一気に空中遊泳している黒い箱は古いアップライト型のピアノであった。

垣根を越えて、庭を越えて飛び廻っている。