かつて、盛光社という出版社からSFベストセラーズという、ペーパーバックスタイルのSFジュブナイルシリーズが出版されていた。
同社は、何度も社名を変えた後、鶴書房となって、倒産した。
鶴書房は、スヌーピーのマンガ本を、洋書のスタイルであるペーパーバックで出していたので、それで知っている人もいるだろう。
私は、小学生の時、姉の本棚から借りて、3冊、同シリーズを読んだ。筒井康隆「時をかける少女」、石山透「続・時をかける少女」、内田庶「人類のあけぼの号」である。この3冊を読んだことにより、読書の楽しさをしり、今に至っている。しばらくたって、すべての作品を読んでみたくなった。そこで、古本屋をめぐり、ベストセラーズを見つけて買ったり、ベストセラーズ作品が文庫で再刊されたものを買って、全26作品、すべて読んだ。
そもそも、ベストセラーズは、函入りのハードカバーのシリーズ、ジュニアSF(希少本で、古本屋でも見かけたことがない)の普及版として、ラインナップをそのまま移して、10巻で始まった。復刊ドットコムのサイトで、票を集めているので、そこから、国内版全26冊の概要を引っ張り、私が知るかぎりの再刊状況を書く。ただ、再刊されたものも、現在は、絶版や品切れになっているものがほとんどだと思う。
1.『新世界遊撃隊』矢野徹/著
角川文庫より再刊
2.『夕ばえ作戦』光瀬龍/著
角川文庫より再刊、その後、ハルキ文庫より再刊。ハルキ文庫 版は、かつてソノラマ文庫から刊行されていた「暁はだた銀色」 を同時収録。今でも手に入る可能性がある。
3.『黒の放射線』中尾明/著
ソノラマ文庫より再刊、出版元の朝日ソノラマが廃業
4.『リュイテン太陽』福島正実/著
角川文庫より再刊
5.『時をかける少女』筒井康隆/著
角川文庫より再刊、その後、新潮社の筒井康隆選集、ハルキ 文庫から再刊。現在は、角川のジュニア文庫のつばさ文庫が 入手可能。
6.『なぞの転校生』眉村卓/著
角川文庫より再刊、その後、講談社のジュニア文庫、青い鳥文 庫より再刊、さらに、本家、講談社文庫より再刊入手可能
7.『時間砲計画』豊田有恒/著
角川文庫より再刊、その後、講談社青い鳥文庫より再刊
8.『すばらしい超能力時代』北川幸比古/著
旺文社文庫より再刊、旺文社が文庫を撤退
9.『人類のあけぼの号』内田庶/著
秋元文庫より再刊、秋元書房は名前は残っているものの出版 物はみかけない。
10.『見えないものの影』小松左京/著
角川文庫より再刊、現在は、ポプラ社文庫「小松左京コレクション1宇宙漂流」に同時収録、入手可能
11.『続・時をかける少女』石山透/著
文庫の再刊はされなかったが、最近、復刊ドットコムより再刊、 入手可能
12.『ねじれた町』眉村卓/著
角川文庫より再刊
13.『明日への追跡』光瀬龍/著
角川文庫より再刊
14.『異次元失踪』福島正実/著
角川文庫より再刊
15.『ポンコツタイムマシン騒動記』石川英輔/著
ソノラマ文庫より再刊、その後、評論社からハードカバーで復 刊、その後、講談社青い鳥文庫より再刊、入手可能
16.『学園魔女戦争』宮崎惇/著
ソノラマ文庫より再刊
17.『消えた町』光瀬龍/著
徳間文庫コスモス版より再刊
18.『怪獣大陸』今日泊亜蘭/著
ソノラマ文庫より再刊
19.『眠りの星のレア』瀬川昌男/著
再刊未確認
20.『ポンコツロボット太平記』石川英輔/著
ソノラマ文庫より再刊、その後、評論社からハードカバーで復 刊
21.『続・時間砲計画』豊田有恒/著
角川文庫より再刊
22.『五万年後の夏休み』荒巻義雄/著
角川文庫より再刊、その後ケイブンシャ文庫より再刊
両文庫版では、続編「緑の宇宙群島」も刊行
23.『いて座の少女』中尾明/著
徳間文庫コスモス版より再刊
24.『異世界の勇士』高千穂遙/著
徳間文庫コスモス版より再刊
25.『夢の戦士』川又千秋/著
徳間文庫コスモス版より再刊
26.『ポンコツUFO同乗記』石川英輔/著
ソノラマ文庫より再刊、その後、評論社からハードカバーで復 刊
ドットコムのリストには、他に27冊目として次のものがのっているが、これは、実際には刊行予定のみで、ベストセラーズでは、刊行されなかった。そのため、文庫版が初出。
27.『蜃気楼の少年』宮崎惇/著
徳間文庫コスモス版で初出