深いプールは泳げない
私は魚みたいにひれがない
本当は深海魚みたいに
もぐって もぐって
あなたの足を 引っ張りたい

浅いプールで水をかけ合う
あなたは少年みたいに
きらきら 笑う
鼻にも 目にも 水が入って
痛いなもうと またじゃれ合う

あんなに大好きだった
記憶たちが 色褪せ始める
ふわふわと 浮いている風船みたいに
まるで中身はからっぽで
まるであなたは別人で。

それとも私が 
違う人間なのかしら。
もう一度
プールに行こう。
だけどきっと 思い出せない
あなたとの苦しくて甘くて痛くて
憎しみとか大好きだとか
そんなことも全部
思い出せないくらい
あなたのことを
忘れかけているのが
切ないだけ。