去年、一歳未満の黒猫を保護しました。


新聞配達先の牧場で、ある夜突然現れて、そして出会った瞬間からとても人懐こい子でした。


その牧場には他にも野良猫がたくさんいましたが、人懐こい子なんていませんでした。捨て猫かな?それとも牧場の飼い猫かなと思ってましたが、出会ってからというもの毎晩ゴロスリ、それに黒猫の方も私を待ってる感じでした。


保護した理由は車に乗ってきてしまったり、車をウロウロされて轢いてしまう危険が高かったからと、この子が現れてからというもの、なかなか牧場から出ることができず、長引く配達時間に私の方が疲れてきてしまったから。


黒猫は動物保護団体に引き取ってもらうことができ、そしてその数ヶ月後、


『お金持ち』


の家に引き取られたと連絡がありました。


動物保護団体に引き取られるまでの数日間は我が家で保護してましたが、捨て猫かと思ってたその子、鳥の鳴き真似して我が家の文鳥ズを襲おうとした辺り、捨て猫でもかなり野良猫適性は高かったかな、と。


ということは、私に懐いてくるかなり前から野良だったという見方もできる訳で…



ナンボ人懐こいにしろ、あの黒猫が何で私にゴロスリしてきたのかわかりません。


動物は飼い主を選ぶとも言いますが…


何かの気まぐれで飼い主候補に選んだ人が、たまたま鳥を飼ってる人で、その人が選んだ保護先が、幸運にもとてもいい団体で。


そして、猫風邪だからと引き取ってもらえない数ヶ月間、会う人全てにゴロスリやってたら、その団体の重要なパトロンの1人に見染められ…


里親さん、その団体から既に保護猫2匹引き取ってたから、猫はもういいかなと思ってたようですが、あまりに黒猫が人懐こいものだから、


「猫風邪ひいててもいいわ、病院連れてくし」


と、引き取りを決意してくれた模様。


肝心要なトライアルも難なくこなし、無事に令嬢となったあの黒猫。



野良猫から、令嬢へ…まさにシンデレラストーリー。



ちなみに牧場の方は、気づいたのか、その月のうちに配達打ち切られました。配達所からは特に何も言われませんでしたが。


あの子が人懐こい理由には、牧場の方でもそれなりに可愛がられていたんだとは思います。


しかし、ダニやノミにやられ、猫風邪も慢性化するまで放っておいた上に、あれだけ新聞配達員が困ってるのに何の手立てもしてくれず、


「うちから猫もってきやがった!」


とは、言えないよねぇ。


もちろん、例え野良猫だろうと人の敷地から連れて帰ることには、私だって相当に悩みました。


保護した裏にはそんなスッキリしない事情がありました。しかし保護団体のHPにはその後、どうもその牧場と思われる保護要請があり、保護された猫たちみんな引き取られていったという。


しかも黒猫が令嬢になったのは、そんな仲間と思われる猫たちが引き取られた後。牧場組と仮に呼ぶなら、牧場組の最後に引き取られたのがあの黒猫。


私と牧場側の感情はさておいて(どっちもどっちだ)。


仲間(兄弟?親族?)も幸せにして(時期やら場所やら、何より牧場要請の猫たちの顔つきがとても似てる)、自分はちゃっかり一番のお金持ちに引き取られて。



こんな猫もいるんですね、ってお話。