わたしのワンズ・・・最後まで幸せだった(に違いない!)
早いもので、このブログを書き始めてから5年がたちました。読んでくださってたみなさん、hありがとうございました!
「シニア犬、最後まで幸せでいてほしいから」という壮大なタイトルをいただき書き始めたのはいいものの、社長の「なんでも自由に書いてくださって結構ですよ」という言葉に甘えて、我ながら、あまりにもタイトルとはかけ離れているなあと思うような原稿を書き続けてまいりました。ネタ切れで苦し紛れの原稿もあったことを告白しなくてはなりません(笑)。
さて、今日は前回の予告どおり、「私と犬」をまとめておこうと思います。これまでにも書いてきた通り、私の獣医師としての専門は臨床動物行動学、そして多くある趣味の中から一つだけを選ぶなら?と聞かれれば「犬と一緒の施設・病院・学校への訪問活動」です。もともとは獣医師として30才まで外科を専門にしていた私に、行動学にシフトするきっかけをくれたのは、すべての責任をもって飼育した初めての犬、ハスキーの「びく」でした。アメリカに留学し臨床行動学を基本から学んでいるときに、訪問活動の面白さを教えてくれたのは一緒に渡航したもう一頭のハスキー「さら」でした。つまり、現在の職業人としての私を作り、何物にも代えがたい趣味の世界を与えてくれたのは「びくとさら」なのです。今の私がとっても幸せだから、彼らには感謝してもしきれない。彼らがいなかったら、まったく別の人生を歩いていたと思うと、出会いの妙を感じます。
他のワンズたち「のあ」「シオン」「るか」「らむち」も含め、彼らは私の仕事上のパートナーでもありました。いくつもの研究テーマを思いつかせてくれましたし、大学での授業はもちろん、各種セミナーや講演会などでも文句を一切言わず忠実な助手として働いてくれました。行動診療では他犬に攻撃的な犬への脱感作療法を手伝ってくれたり、モデル犬として飼い主さんの練習台を務めたり、パピークラスで子犬たちに成犬の行動を見せてくれたり、このブログのような原稿の話題提供もしてくれました。お給料は払わなかったけど(笑)。
彼らは私のゆかいな仲間たちでもありました。人間だけの家族だったらありえない、驚き、心配、大爆笑、そう、想像を超える出来事、日々をプレゼントしてくれました。私個人のセラピー犬として、心と身体の健康を支えてくれました。さらに、彼らを通してたくさんの素敵な友人に出会い、豊かな人生を送ることができました。
すでに天にお返しした5頭の犬たちに「最後まで幸せだった?」と聞いたら、彼らは何と答えるでしょうか?「ママに付き合うのは本当に大変だったよ!」なんて言うのでしょうか。いや、絶対に「とっても幸せだったよ!またママの子になりたいよ」っていうに決まっています。ふふふ。よかった。犬が話さなくて(笑)。まじめな話、彼らと出会い、彼らと生活できたことをは奇跡としか言いようがないと思っています。たぶん、みなさんも同じように感じていらっしゃるのでしょうね。
さて表題にあるとおり、このブログは一時お休みさせていただくことになりました。安心してください。もちろん、元気です(笑)。長年の夢だった世界一周の船旅に家人と出かけることになったからです。その間、らむちは寒い雪の北海道を離れ、本当のママ(犬)と兄弟がいる本州のおうちに預かっていただくことになっています。ご夫妻は獣医さんで、犬が大好きっていうかあきれるほどに犬に優しいお二人。お庭も広く、雪は積もらないから、兄弟たちとたくさん遊べるはず。来春、お迎えに行ったときに「やだー。帰らない!ここにいるー!」と、らむちにいわれないか、すっごく心配なのですが、そのような心配をする預け先があることはとても幸せなことですよね。
またブログでお会いする時まで、みなさんとみなさんのワンズが幸せであり続けますように!