☆ かさ
- 太田 大八
- かさ
モノクロで描かれた街の中を、赤い傘がてくてくと歩いていきます。
長く黒い傘をかかえた女の子が駅までお父さんを迎えにいくのです。
公園の前を通り、
歩道橋をわたり、
お友達親子に手を振り、
ケーキ屋さんのケーキをながめ
赤い傘は駅へと向かいます・・・・
この絵本には、文字はありません。
だからこそ、読み手はその赤い傘をじいっと見守り続けます。
女の子の心情が、伝わってきます。
モノクロに世界に、赤色の傘を描いたこの絵本は、
極彩色で描かれた絵よりも、うんと豊かな色彩を感じさせるから、不思議です。
無事にお父さんと出会えた後、赤い傘はお父さんの小脇にたたまれて、2人は相合傘。
そして、女の子の手には大きなケーキの箱が抱えられるのです・・・!
うふふ。雨の日のおむかえという大仕事!無事完了ですね。