※超絶真面目な内容の記事ですが、なにかの検閲にひっかかりそうなので、一部伏せ字にします。消されたら悔しいので。

 

2023年9月に、カタルーニャ州の公共テレビ局が自局のチャンネルTV3で、後々大論争を巻き起こす特集を放送しました。

タイトルはGeneració p0rn0(ポルスマホ世代)

 

カタルーニャ州の様々な場所で、異なる年齢層のティーンとその親を取材し、カタルーニャ州だけの問題ではないということを示すためかマドリードにも飛び、分野の違う心理学者や社会教育士などの専門家を招き、見ている方が真っ青になるほど赤裸々な昨今のティーンのポルスマホ事情とその影響について掘り下げた、渾身のドキュメンタリーです。

 

私は放送直後にカタランの先生に、これ、絶対見るべき!!と言われ、それからも何人もの人に、もう見たはてなマーク親として絶対見ておくべきビックリマークと言われ(※TV3のウェブサイトで視聴可能)、やーーーーっとクリスマス休暇に落ち着いて視ることができました。

 

見てよかった。ほんとによかった。

 

以前クーリエジャポンでも『性教育最前線 ポルスマホを教室で「学ぶ」。』という特集を読んでいたし、それなりに知識はあると思っていました。

番組の中で触れられていた、子どもたちのメンタルや性的関係への影響などについても、一応知っていて驚かなかった。

 

でも、生の声はやっぱり違います。

実際のところどうなのか、子どもたちが淡々と語る内容が驚きで…

 

脱帽なのが、番組に登場する親たち。

そういう主旨で選んだのでしょうが、子どもがどんなにおぞましい内容を吐露しても、きちんと受け止めて聞いている。

批判的なコメントは一切しない。過剰な反応もしない。

きっとこの番組を視た親たちは、登場する親たちに勇気づけられた部分があると思います。

 

じゃあ第1話はどういう内容だったのか。

 

全部要約するのは大変すぎるので、個人的に強く記憶に残った点を書き出してみると、

 

PC早いと8〜9歳で最初にポルスマホを目にし、11〜12歳ぐらいから自ら探すようになる。

番組に出ていた子どもたちも、大体9〜12歳ぐらいで最初に触れたと言っていました。

 

最初の接点は往々にして、勝手にウェブに現れるのです。ビデオゲームで。インスタグラムで。Xで。勝手に広告やリンクが現れる。「子どもたちがポルスマホを探すのではなく、ポルスマホが子どもたちを見つけるのです」

 

この点はすごくわかります…全然性的でないウェブサイトを見ていて、いきなりポルスマホ広告が現れたこと、私もありますから。日本にいるときは、漫画のスタイルのそういう広告が出てくることがあって、ほんとに怒りを覚えました…子どもが使うように年齢制限のないまったく普通の国語辞典アプリを入れたら、広告はアダスマホトだったりとか、野放し状態で信じられないドンッ

 

PC今の世代の子たちは、ポルスマホを恋愛のお手本にしている。ポルスマホが演技だということを理解できていない。それが普通だと思ってしまうので、女子はそういうことをして男子を喜ばせようとしたり、男子は男子でポルスマホ的な反応が得られないと、自分は間違っているのではないかと不安になってしまう…

 

私たちの世代だと、少女漫画とかがそういう役割を果たしてましたよね。それで放課後の告白とか第2ボタンとか(爆)そういうのにドキドキしたりして笑

でも、それがポルスマホにとって変わられたわけです。手をそっと握る、とか、そういうドキドキをすっ飛ばして、ポルスマホをお手本にした行為に及ぶ。

17歳の男の子が言っていました。

「以前はファーストキスだったものが、今ではフェにんじんだ」

 

「喉が痛くないように麻痺させるスプレーが欲しいんですけど…苦しくなるの」と若い子に言われて仰天した、と言うアダスマホトショップ経営者のコメントもありました。何も売れないわ、そんなことをするのはやめなさい、と言っても、「でも彼がポルスマホで見て…」と食い下がる少女たち。

 

PC普通のポルスマホにはすぐに飽きてしまう。人気があるのは、継母や叔父や義理の妹などが登場する、禁断の近親相18禁プレー、そして、集団レ18禁プもの。もっとエグいもの。

 

これまで目にした一番エグい内容のものははてなマークと聞かれた15歳ぐらいの子どもたちの答えに「犬と…」とか「ドリルで…」とか「死体」とかそういう言葉が出てくる。

親としては、想像するのも嫌。でも、そういうものを、子どもたちが目にしているかもしれない現実。

 

番組の中で何度も触れられていた問題が「女性蔑視」でした。大半のポルスマホが、女性を道具として扱っている。少なくとも尊厳を持った扱いはしていない。叩いたり、集団で犯したり…そういうのが好きなのかと思う子が出てくる。

 

「集団レ18禁プが増えている背景にポルスマホとのつながりがあると専門家が指摘している。ポルスマホが暴力を正常化している」と母親が言うと、なんだそれ、そんなわけないよ、と言い返す息子。じゃあ、一緒に見てみるはてなマークと母親が言い、「集団のポルスマホ」と打ち込むと、集団でドリルを使用している動画が出てきて、「あーーー、確かにこれ見ると勘違いしちゃうかも…エグいな」と意見を変える息子。

 

PC多分私が一番ショックを受けたのは、17歳の女の子の証言でした。

「私の顔写真を見ながら18禁ナニーしている動画を送ってくるの、ほんとにやめてほしい」

これにはさすがに動揺を隠せない両親。

そして送ってくる男は、動画が既読になると削除するのだと。

それを聞いても驚かないばかりか、「私たちが今話していることって、まったく普通だから」と断言する14歳の妹。

 

テクノロジーの発達がこんな形で使われるなんて…

ワッツアップで使われるスティッカーについてのコメントもありました。

子どものワッツアップグループのチャットを見たら、性的なスティッカーで溢れていた、そういう動画や写真を見たら自分たちですぐにスティッカー化して友達に送るのだと。

 

多分私たちの世代は、どんなに頑張っても想像すらできない。だから、こうして生の声を聞かないといけないんだわ…

 

上の17歳の子は、なにが怖いといって、これって喜ぶべきことなのかな、私の顔を見てしてくれるなんて、って最初思ってしまったことだと言います。すごいビックリマークって思ってしまったけど、きちんと考え直すと、全然すごくない。怖いです、って。

そして、男の子たちはポルスマホからこういうアイデアを得ている、って姉妹揃ってうなずきます。

 

もう十分かな…

恐ろしいけど見てみよう、と思った方、番組はカタルーニャ語とスペイン語が半々ですが、一応英語やフランス語の字幕がつけられます。英語字幕を確認したところ、自動生成なので、ちょこちょこ文脈がおかしかったり、スラングの誤訳などがあったりしましたが、大切な言葉はきちんと訳されているし、この字幕でも大部分の内容は把握できるのではないかと思います。一見の価値ありです。

 

実はこれシリーズで、後2話+番組に出てきた子どもたちと同世代の子どもたちの座談会!?みたいなのもあるんですよね。

でもバカンスが終わると、落ち着いて見る時間が全然ないガーン

 

後2週間で何日か雪山に行くので、そこで見る時間を作ろうと思います雪だるま