今月も、生理がやってきた。

 

44歳。
そろそろ「更年期」という言葉も、脳裏にチラつきはじめる年齢だけれど、私の体は、今のところ、まだ28日周期で淡々と巡っている。

 

年末に布ナプキンをたっぷり新調して、交換するたび、肌にあてるたび、とっても気持ちがいい。

 

ああ、リトリート♡

 

オーガニックコットンのふわふわに包まれて、体の奥から、すーっと深呼吸しているような感覚になる。

 

私はもう、出産するつもりはない。(というか、これまでも、特別に望んでいたわけではないのだけれど)

 

それでも、こうして毎月、何事もなかったかのように、ザブザブと巡らせているこの体を、私は「豊かだな」と思う。

 

産む予定もないのに、準備してくれて、ありがとう。

こんなにも血液を用意してくれて、ありがとう。
こんなにも生命を使ってくれて、すごい。

 

女って、なんて太っ腹なんだろう。

まるで、チャンスのために潤沢な資金を抱えている、大企業みたいだ。

 

そんな生理期間のために、私も太っ腹に、ゆったりしたスケジュールを用意して、布ナプキンも整えて、

 

「さあ、生理リトリートを過ごそう♡」

 

そう思った、その瞬間。

幸せホルモンが、どばっ♡ と、体内で生産されたのが、はっきりと分かった。

 

 

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右差し最近の幸せホルモン噴出ログ①

生理周期乱れがちな方にもぜひ使ってみてほしい「ヨモギフェムパッド」

 

 

 

最近、ネイルサロンに行ったとき、「セロ活」「オキ活」という言葉を知った。

 

セロトニン活動。
オキシトシン活動。

 

いわゆる、幸せホルモンの種類だ。

 

なるほど、と思う一方で、私は、強烈な違和感を覚えた。

 

幸せホルモンが出るような時間は、確かに大事だ。

 

五感を「いい感じ」の気持ちよさで満たすこと。
自分とつながるノートタイムを取ること。
誰かと、深いコミュニケーションをすること。

 

それらはすべて、体の中で「幸せな物質」として、実際に分泌される。

 

幸せホルモンが体内で巡り始めると、

不思議なくらい、現実は幸せになる。

 

なぜなら、その人自身が、
すでに「幸せ」を放っているから。

 

だから私はよく、こう言う。

 

「これやって、何になるの?」
という頭の声は、ちょっと黙らせておいてほしい、
と。

 

やっていると、分かるから。
ちゃんと、体の中で、幸せがつくられるから。

 

……ただ。

 

セロ活。オキ活。

 

「活」がついた瞬間、空気が、少し変わる。

 

ここには、決定的な違いがある気がする。

 

それは、
緩む人と、緩めない人の違いだ。

 

幸せホルモンが出る瞬間は、
「起こること」であって、
「取りに行くもの」じゃない。

 

それを取りに行く「活動」にした瞬間、
それはまた外側の
「成果」
「正解」
になってしまう。

 

そして気づけば、幸せホルモンより、アドレナリンが優位になる。

 

私たちは、本来、体が勝手に起こしてくれる「幸せ」まで、管理し、最適化し、コントロールしようとする。

 

 

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最近の幸せホルモン噴出ログ②

ネイルが可愛くて目に入るたびに嬉しい🥹❤️

 

 

 

この強烈な違和感は、

 

15年ほど前に突如として登場した「妊活」という言葉にも通じている。

 
➡️この頃ですね!

 

今ではすっかり一般化し、その言葉の便利さに、救われてきた人の多いのもよくわかる。

便利な言葉なので私も使っている。

 

ただ、便利な言葉は、あくまで道具だ。

心まで、そこに流されないでいたい。

 

私はときどき、妊活で悩んでいる方に、
こう言うことがある。

 

「妊活、やめたら妊娠するよ♡」と。

 

それは、アドレナリンで「取りに行く」のをやめたらいいよ、という意味だった。

 

 

 

「推し活」も、よく似ている。

 

推し活が、実はアドレナリンだと聞いたとき、私はかなり驚いた。

 

「推し活って、幸せホルモンを撒き散らしながら、

気づいたらやっちゃってるものじゃないの?」と。

 

けれど現実には、競争、比較、結果で、苦しくなっている人が多いという。

 

本来、「大好きで、気づいたらそうなっていた」はずのものが、「活」の一文字がついた途端に、プロジェクトになり、他人と比較し、成果を求めてしまう。

 

 

 

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最近の幸せホルモン噴出ログ③

母と美味しいコーヒー♡

 

 

 

「〇〇活」という言葉、

最初に聞いたのはいつだったろう?

 

記憶を辿っていくと、

「就活(就職活動)」に行き着く。

 

就活には、明確なゴールがある。期限がある。正解と不正解がある。評価される。努力と結果が結びつく。

 

れっきとした「活動」だ。

 

違和感が生まれたのは、この「活」モデルが、人生のあらゆる領域に転用され始めたときだったんじゃないかな。

 

婚活。

終活。
朝活。
腸活。
妊活。
推し活。

 

人生のあらゆることは、努力と管理と戦略で勝ち取っていく!という価値観。

 

当時、晩婚化が盛んに取り沙汰され、初産の平均年齢が、初めて30歳を超えた。

 

女性一人が一生の間に生む子どもの平均人数…いわゆる出生率が、ついに「1人」になった、という報道も、大きく、何度も、繰り返された。

 

その報道に、多くの人が、不安になった。

 

「何とかしなきゃ」
「ちゃんとやらなきゃ」

 

そんな不安を、「〇〇活」という言葉で一時的な安心に変換した。

 

「不妊」という、ネガティブな感じがする言葉の代替えともなった。

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でもそのたびに、

体も感覚も置き去りにされていった気がする。

 

 

 

妊娠も、出産も、
本来は、ずっと前から自然にあった。

 

授かる。
身ごもる。
子を得る。

 

それを「活動」と呼ぶ必要は、
本当はなかった。

 

だから当時、強烈な違和感を持ったんだと思う。

 

体が、プロジェクトになる。
子が、成果物になる。
妊娠が、成功か失敗かで語られる。

 

その構造が、「活」という言葉の中に、最初から組み込まれている感じが気持ち悪かったのだ。

 

そして忘れられがちだけれど、就活をする年齢は、女性の体にとっては、一番妊娠出産に最適な時期だ。

 

社会の構造そのものが、女の体と、ズレている。

 

 

 

 

 

本当は、管理されなくても、しなくても、

命は巡っている。

 

本当は、普通に「生活」していたら、
〇〇活動なんて、いらない。

 

生活って、もう全部入っている。

 

食べる。
眠る。
動く。
休む。
好きになる。
触れる。
感じる。
惹かれる。
身ごもる。
回復する。

 

それをわざわざ切り出して、
分割して、
名前をつけて、
計画して、
管理する必要があるんだろうか。

 

緩んでいる人って、
ただ、普通に生きている。

 

起きたい時に起きて、
食べたいものを食べて、
触れたいものに触れて、
惹かれるものに惹かれて、
休みたい時に休む。

 

それだけ。

それが、最高の「生命活動」だと思う。

 

 

 

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最近の幸せホルモン噴出ログ④

美術館で出会った屏風がとっても可愛くて、悶絶🥹

 
 

 

もっと安心して、
もっと、しあわせであっていい。

 

 

それが、できないだろうか。

ゆるされないだろうか。

 

 

体は、ちゃんと知っている。

 

大好きなものを、ちゃんと愛して。
気持ちいいものを、しっかり感じて。

 

それだけで、体は勝手に、繁栄の力を巡らせてくれる。

 

 

それを、
もっと若いうちに、
女性が、女性に、
伝えられないものだろうか。

 

不妊治療に国のお金を注ぐのもいい。
高齢化に向けて、対象年齢を広げるのもいい。

 

でも同時に、

 

ちゃんと考えなくても。
計画しなくても。

管理しなくても。

 

もっと若いうちに、
安心して産める人が増えるように、
注げないものだろうか。

 

女性が、ただ感じるままに、
安心して生命活動ができる社会に。

 

できないだろうか。

ゆるされないだろうか。

 

 

体の声を信じて、

体に従うままに産んだ人たちを、

 

 「早すぎた」とも 

「考えていない」とも言わずに、 

 

もっと丁寧に扱える世界に できないだろうか。

 

 

幸せホルモンは、
生産目標じゃない。

 

出生率も、
生産目標じゃない。

 

 

 

もう生む予定のない生理期間に、
そんな思いが、生まれた。

 

女を、もっともっとゆるしていきたい。

 

 

 

最近の幸せホルモン噴出ログ⑤

サントリーホールで佐渡さんの第九!

 

 

 


 

 

 

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