プロヴァンス・アルプ=コートダジュール地方
ヴァール県 Hyères(イエール)

 

こんにちは!木蓮です。

フランスは今日から天気が崩れるようで、しばらく雨が続くようです。

なんだか、今年前半の雨不足を解消するかのように秋は降りますね~。

 

ところで、少し大切なお話。

アルザスのマルシェ・ド・ノエルに個人で来られる予定の方。

12月5日から、RATP(パリ交通公団)とSNCFが大規模なストを行いますので、十分にご注意ください!

(今のところ無期限で期間が発表されていません)

詳しくはフランス語ですが、こちらのサイトをご覧ください⇒

ツイッターもよく情報が流れています⇒

 

こう書くと12月にしかストがないようですが、先日からボルドー、ナント、レンヌを通過するTGV Atlantiqueがストライキを行ったり、豪雨の影響でモンペリエ、トゥールーズ、ナルボンヌ、スペイン間のTGVを11月4日まで閉鎖しています⇒

その他の詳しい情報もSNCFのサイトにて掲載されていますので、ご覧いただいておいたほうがいいかと思います⇒

 

ツアーの方はバス等があるので大丈夫だと思いますが、個人旅行の方はお気を付けください。

それにしても、この影響で最近私が愛用していた長距離バスの料金も高騰しているようでほんと困ります。

 

 

さて、先日からご紹介している南仏イエール。

今日は少し切り口を変えて……。

丘の上に建つ船ともいわれる「Villa Noailles(ヴィラ・ノアイユ)」(ノアイユ子爵夫妻邸宅)のお話です。

 

 

 

 

ヴィラ・ノアイユを建てたノアイユ夫妻。

こちらの邸宅を依頼したのは、ロベール・マレ=ステヴァンス。

この建物は、鉄筋コンクリート建築のモダニズム建築です

。初めて見たときは、「ル・コルビュジエ?」と思ったのですが、ウィキペディアを読んでいると、『ル・コルビュジエに会ってみたが、彼の尊大な性格に夫妻の気性が合わず、依頼することをやめた』とありましたが果たして真相は?また後で調べてみなくては……。

 

 

 

 

それにしても、この丘からの眺めは抜群でした。

 

さて、夫であるノアイユ子爵は、フランス貴族であるノアイユ家の出身で、奥様もベルギーの銀行家のお嬢様。

共に芸術に造詣が深く、芸術家たちに活動の場や機会を提供し、二人はメセナ(mécénat)として多くの芸術家を支援しました。メセナとはわかりやすくいえば、パトロンのことです。

 

彼らに支援された芸術家は数知れず。

アルベルト・ジャコメッティ、マン・レイ、サルバドール・ダリ……、そしてジャン・コクトーがいます。

 

 

 

(写真はイエールの観光局サイトよりお借りしています)

 

 

私の中でコクトーは「マントン」や「ヴィルフランシュ・シュル・メール」のイメージしかなかったので、ここイエールに彼の足跡があるとは思いもよらず、ユカさんにたくさん質問してしまったほど。

 

実はこの日、展示の入れ替えで外観しか見ることができなかったのですが、このヴィラ・ノアイユの中にはコクトーが書いた大きな絵、写真の数々がここ常設展示されているらしいので、コクトーファン必見です。

 

 

(写真はイエールの観光局サイトよりお借りしています)

 

 

ジャン・コクトーの才能に魅了されたご夫妻は彼を支援し続け、なんと50年にも渡り手紙やイラストなどのやり取りが交わされていたようです。また、建物の中には何年もかけ、芸術家や作り付け家具に詳しい専門家たちと打ち合わせを重ねた、当時としては珍しいモダン家具初期の傑作が集まっています。

 

 

 

 

こちらのヴィラ・ノアイユには大きな庭園もあり、庭園の植物は彼らによって植栽されました。

1925年にガブリエル・ゲヴレキアン氏が設計した「ジャルダン・キュビスト(立体派の庭)」

こちらを見ると、なるほど船の形だな~と思いますね。

 

 

 

 

そういえば、ヤマモモがたくさんなっていました。

 

 

 

 

ウチワサボテンも実がいっぱい。これ、美味しいんですよね~。



 

 

私が訪れたのはもうすっかり秋だったので、緑がいっぱいでしたが、春になると美しい庭があるので庭園好きな方におすすめです。

 

 

 

 

街の中から振り返ると、淡いピンクの家が多い家の中、この真っ白なモダン建築は丘の上にあるので目立ちます。

南仏を訪れるコクトーファンの皆さん。

ぜひ、このヴィラ・ノアイユを訪れてみてくださいね!

私ももう一度行きたいと思います。