今日はこのタイトルでブログを書いてみたいと思います。






私がそれまでお世話になった精神科医の先生は、患者が立て込んでいる時は、予約から普通に1時間ぐらい遅れます。白衣を着て、診察室の椅子に座り、マイクで「〇〇さん、どうぞ〜」と呼びます。あ、診察室の入り口まで来てドアを開け、「〇〇さん、どうぞ」と、呼んでくれる先生もいました。






髙橋先生は時間きっかりに白衣姿で待合室まで出てきて、「〇〇さん、どうぞ」とアイコンタクトをして呼びかけます。そして、診察室の入り口に立って、「こんにちは」と微笑みかけます。






その他の先生は、私が椅子に腰掛けると、「いかがですか?」と声をかけます。私は、「眠れないです」とか「仕事に行けなくなりました」とか「パートナーが暴力を振るうので怖いです」とか言います。話を聞いてもらえるのは、だいたい5分程度なので、手短かに話すか、あらかじめメモしておいて読み上げます。





するとその他の先生は、アドバイスをくれます。「もう少し強いお薬にしましょう」とか「無理はしないでしばらく休みましょう」とか「パートナーの機嫌を気にしないで、明るく振る舞ったらどうですか?」とか。パートナーの件は女の先生だったのですが、「私それ、私苦手なんですよね」と答えると、「知ってる〜爆笑」と冗談ぽく答えるのて、「やれやれ」と思いました。その先生は同性だし、他の先生より良く話を聞いてくれる先生でしたが、一度だけ「アルバイトの医者にそこまで要求しないでくれる?」と言われて面食らいました。率直さは嫌いではなかったですが。







髙橋先生は、最初「どうですか〜?」と小さな声で言うと、15分間ほとんど喋りません。初めの頃は「先生、どうしたらいいのでしょうか?」とつい聞きたくなってしまいました。だから、「どうしたらいいか先生に聞きたくなるんですけど、自分で考えるしかないですね」と、そのまま話していました。先生はニコニコうなづいて聴いているだけです。そのうちに自分で行動してみて、結果を話すことが出来る様になりました。






その他の先生の診察では、「死にたいです」というと、入院が勧められます。極端に医師に従順だった私は、「死にたくなりました」と言って入院したケースが何度もあり、「診察室で死にたいと言う=入院」と考えていました。






髙橋先生の著書には、「カウンセラーはクライアントの言葉をそのまま受け止める。場合によっては『死んでもいい』と言う」というようなことが書かれています。そのような先生だと理解していても、私は、「もし、『死にたい』と言ったら、『すぐ入院しましょう。ウチには入院施設はないので、他の病院にお願いします。こちらのクリニックでの治療は中止になります』と言われるのではないか、と不安でした。





いろんな病院、クリニックを経験してきたからこそ、背水の陣というか、「この砦だけは何としても守らなければならない」という感じで、診察に行くときにちょっとした工夫したこともありました。





その他の先生は5分くらい経つとマキに入り、「じゃあ、お大事にして下さい。次の方〜」という感じでした。







髙橋先生は、「こちらが話し終わったな」と見届けると、「はい、じゃあ、仕事頑張ってね」と短いコメントをして、立ち上がって、「またいらっしゃいね」と私に声を掛けてくださるので、お礼を言って、「またよろしくお願いします」と頭を下げて、退室します。