初冬に入り、すっかり紅葉も色褪せて落葉の季節。
1枚、1枚、最後の一葉がなくなるまで
のんびり見詰めながら過すなど
都会の生活では許してもらえない。
あぁ、もうそろそろ落葉が始まるな…、冬だな…と
思い始める頃に奴らは賑やかにやってくる。
枝の隙間からこんにちはと顔を出すのは…?
えっと…、巨大な昆虫怪人じゃなくて、
絶妙に枯葉で目鼻が隠れてますが人ですよ。
この人達は一体、何をしているかと言うと…。
紅葉が終わり葉が枯れ始めると、
枝ごと全部切り取って処理してしまうのです。
せっかく木が1年かけて大きく伸ばした枝葉を
遠慮なく、ばっさりと、切り落としてしまいます。
落葉による転倒の危険があるのと、
スズメやハト、カラスの棲家となり糞害を出さないため
必要な処置なのかもしれませんが、
季節の移り変わりが枝葉の伐採というのは
なんとも味気ないというか、情緒ないなと思います。
古の歌人達がこれを見たら、
さぞかしお嘆きになる事でしょう。