貝印の天然毛ブラッシングブラシ
(潤髪)Sを税抜900円で購入した。
希望販売価格より1割安いと思われる。

サイズも手頃で145×33×28mm、36g。
日本製で、豚毛のブラシにABS樹脂製。
落ち着いた濃茶色の木目調で見た目も良い。

価格にも手頃なサイズや見た目にも
大満足しつつ、髪を梳かし始めた瞬間、
大きな違和感を覚えた。

スカッ…、スカッ…、スカッ…。
いくら髪を梳かそうとしても
髪の表面をブラシが撫でるだけで、
スーッとブラシが髪を通る感触がない。

そんなに髪が絡まってるのだろうかと、
手櫛で髪の毛を軽く解してから再度挑戦!!
スカッ…、スカッ…、スカッ…。

冷静に考えた結果、
髪質と髪の量がブラシと合わないのでは?
という結論にたどり着いた。

一度、某シャンプーメーカーの街頭調査で
貴女の髪の毛の太さは、
日本人平均の1.5倍ありますと
言われたことが数年前にあった。
後方で一纏めに束ねると直径3cmを
軽く越えてしまうのも思い当たる。

つまり、太くて硬めの量が多すぎる髪に
豚毛を丁寧に隙間なく植毛したブラシは
通すことができないのだ。

腰まである髪の先端から丹念に梳かせば
髪の毛全体を梳かすことができるだろうと
気を取り直して少量の毛束を手にした。

スカッ…、スカッ……、スカッ………。
毛束の表面をただ撫でるだけのブラシ…。
ホテルの宿泊客用に備え付けられた
使い捨てのプラスチックブラシの方が、
きちんと髪を梳かしてくれますけど…。

ブラシそのものの品質は決して悪くない。
そこで私は心の中でひっそりと決意した。
「ブラシは、髪量の少ない父に譲ろう」と。
そして、「真相は絶対に喋るまい」と。