「アラブの春」を煽った人々の背後にいるのは、グローバル企業・資本だ。彼らが中東・北アフリカで「上がり」を得るためだった。

 

フセインのイラクも、福祉や治安はフセイン時代のほうがはるかによかった。カダフィのリビアも同様。ムバラクのエジプトも国民の生活は今よりずっとよかった。観光収入が近年は激減している。ムバラク後のエジプトでは、イスラーム原理系のムルシーが大統領となったが、クーデターにあって失脚。シーシーの軍事政権に代わっている。シーシーは欧米に後押しされている。ひっどい話だ! 経済がよくないのに欧米から兵器を買いまくっている。

 

1994のシリアは、先代のアサドが治める国だった。先代のアサドは「狐」とも呼ばれ、老獪な政治家だった。1982年に中部のハマという都市では暴動が起き、その鎮圧で1-4万人殺したとも言われているが、国全体としては今よりはるかによかった。豪華ホテルも各地にあり、観光も快適にできた。

 

先代のアサドには、今のバシャールの上の長男がいた。彼は国民からも期待されていたが、残念にも交通事故で亡くなった。1994のダマスカスでは、あちこちに長男のポスターが貼られ。建物には肖像が描かれていた。今のバシャールは不肖の息子という評判があった。

監視国家ではあった。全行程に付いて来るガイドに「大統領どやね? 」と聞いたら、ひと言「Lovely」と答えた(笑)。

 

シリア内戦の泥沼化の原因は、背後のロシアやアメリカのせいもあるがバシャールに能力がなく、反政府組織も三つに大別され、それぞれが反目しているからだ。ロシアやアメリカが手を引けば、いっきに状況が変わる可能性もあるが、大国は乱れている国をそのままにして、一般人を不幸のどん底に堕とすのが好きだからねえ。

 

今や、シリアの内戦はいつ終わるか、まったく予想がつかない。(つづく)