【書評】スノーボール (下) ウォーレン・バフェット伝/アリス シュローダー
- スノーボール (下) ウォーレン・バフェット伝/アリス シュローダー
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同書の価値は総勢250人の取材とバフェットに300時間以上のインタビューをかけて5年の歳月を完成させたところである。
以下、印象的なところを書き抜き。
P444「独力で考えなかったら投資では成功しない。それに正しいか間違っているかということは、他人が賛成するかしないかどうかは関係ない。事実と根拠が正しければ正しい。」
P568「セックスは金で買える。功を労う晩餐会も金で買える。どれほど正しい人物かということを書いたパンフレットは金で作れる。」
ただ、愛は100万ドルを積んでも買えないとバフェットは言っている。
ワシントン・ポスト紙の組合がストライキを行使しようとしたとき、
P90「切り札を持っているのはそちらだが、それを使えば両方とも負ける。」
P168「アジートには保険の経験がなかった。ただ、私はこの男が気に入った。」
下巻はバフェット自身についてよりも、周りにいる人のスポットが多かった気がする。
特にスージーに割かれているページが多い。バフェットが来日した際のソニーの盛田昭夫の話も面白い。
一番面白いところは、やはりバークシャーの七聖人がひとつネブラスカファニチャマートのエピソードだろう。創業者のローズブラムキンことミセスBが凄まじい。
ここだけでも読む価値はあるとおもう。
他著でバフェットのエピソードを読んでも年代や人物が不定であるものが多かったが、同書は、人物や年代も細かく書いており特定できてよかったのもいい。
また、索引があるので気になったところを読みなおすこともできる。