先日誕生日を迎え、30代最後の1年が始まりました。
このブログもそうですが、今年は今までに頓挫したものを復活させるのを目標にしました。
新しいことをするわけではないですが、気持ち的には新鮮さをもって取り組めてます。今のところは笑
あと、最近「髪、伸ばしたりしないの?」と聞かれることが多いので、約30年続けたショートヘアを1年かけて伸ばしてみようと思ってます。

さて、今日の放送は建築家の白井晟一さんの特集でした。
白井さんはドイツで哲学を学んだことから、使う人の利便性よりも自身の想いを込めて建物を造り出す方だったようです。
白井さんが手掛けて1957年に完成した秋田県の奥田酒造店店舗兼主屋が紹介されていましたが、嫁いでからずっと同建物に住んでいる女将さんが「住んでみると、これは雪国を知らない人が作ったんだな、というのが分かりました」と言うほど、屋内外に戸がなく、吹きっさらしで隙間風に悩まされたようです。
でも、女将さんがインタビューの最後に「座敷から見える景色が素敵で、死ぬときはここで死にたい」と笑いながら話しているのをみると、利便性を超えてそう言わしめた白井さんの建物に込めた想いの強さを感じたし、それを受け取っている女将さんをうらやましくも思いました。

建物を通じて、時空を超えて、他人同士が想いを共有できたのは、哲学を学んだ後、独学で建築を勉強した白井さんの建築だからこそであり、白井さんの感覚、感性は今も色褪せていないという証明にもなっています。